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鹿の王  上橋菜穂子 

鹿の王 上

鹿の王 上
著者:上橋菜穂子
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鹿の王 下

鹿の王 下
著者:上橋菜穂子
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2014年9月発行 角川書店 上巻568p 下巻560p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

強大な帝国・東乎瑠にのまれていく故郷を守るため、絶望的な戦いを繰り広げた戦士団“独角”。その頭であったヴァンは奴隷に落とされ、岩塩鉱に囚われていた。ある夜、一群れの不思議な犬たちが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生する。その隙に逃げ出したヴァンは幼子を拾い、ユナと名付け、育てるがー!?厳しい世界の中で未曾有の危機に立ち向かう、父と子の物語が、いまはじまるー。

不思議な犬たちと出会ってから、その身に異変が起きていたヴァン。何者かに攫われたユナを追うヴァンは、謎の病の背後にいた思いがけない存在と向き合うことになる。同じ頃、移住民だけが罹ると噂される病が広がる王幡領では、医術師ホッサルが懸命に、その治療法を探していた。ヴァンとホッサル。ふたりの男たちが、愛する人々を守るため、この地に生きる人々を救うために選んだ道はー!?

【感想】

   上巻は苦戦したけれど
   下巻になって俄然面白くなり感動しつつ読了。

   ヴァンとサエ、ホッサル、ミランが
   初めて会い語り合う場面が
   これまでのことが繋がり
   わくわくしてすごくよかった!

   生きることの意味、国と部族、医学に薬学、生物学。

   いろんなものが見事に物語になっていてすごい。

   ラストは
   え、ここで終わり?!って思った。
   もっともっと読んでいたかった。

   上下巻あわせて1100ページ強。
   紙が薄いのでそれほど本の厚みがなく、
   まさかそんなにページ数があるとは
   読む前には思いませんでした(笑)。

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獣の奏者 外伝 刹那  上橋菜穂子 ★  


獣の奏者(外伝)

2010年9月発行 講談社 331p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

王国の行く末を左右しかねない、政治的な運命を背負っていたエリンは、苛酷な日々を、ひとりの女性として、また、ひとりの母親として、いかに生きていたのか。時の過ぎ行く速さ、人生の儚さを知る大人たちの恋情、そして、一日一日を惜しむように暮らしていた彼女らの日々の体温が伝わってくる物語集。

【目次】(「BOOK」データベースより)

刹那/秘め事/初めての…

感想

   『獣の奏者』本編は完結してしまったけれど
   こんな風にエリンが、イアルが、エサルが、ジョウンが、ジェシが
   生きていたのを知ることが出来て
   望外の喜びです。

   上橋さんの書かれたあとがきによれば
   もともと 本編を書かれていたときから
   エリンやイアルやエサルたちの恋や人生は
   すべて見えてらしたそうです。

   それを本編に組み入れると
   「余分の一滴」となり 邪魔になってしまうため
   本編を完結されるまでは 書かれなかったとのこと。

   なるほど、と納得。
   それほど 密度の濃い外伝でした。

   エリンとイアルがぎりぎりのところで
   結婚に踏み切った緊張感や
   エサル師がどのようにして 王獣と関わるようになったのかや
   ジェシの小さい頃のあかんたれの様子や 
   ジェシを囲んでのエリンとイアルの幸せな様子。
   
   彼女らを さらに身近に感じられるようになった今、
   もう一度 本編を読み返したくなりました。

獣の奏者<探求編><完結編>  上橋菜穂子   ★  

あの『獣の奏者』待望の続編がついに登場!降臨の野からエリンはどこへ向かったのか。人と獣という、永遠の他者どうしが奏でる未知の調べが響いたとき、この世に何が起こるのか。待望の続編2冊同時刊行!


獣の奏者(3(探求編))


獣の奏者(4(完結編))

2009年7月発行 講談社 <探求編>484p <完結編>426p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

あの“降臨の野”での奇跡から十一年後─。ある闘蛇村で突然“牙”の大量死が起こる。大公にその原因を探るよう命じられたエリンは、“牙”の死の真相を探るうちに、歴史の闇に埋もれていた、驚くべき事実に行きあたる。最古の闘蛇村に連綿と伝えられてきた、遠き民の血筋。王祖ジエと闘蛇との思いがけぬつながり。そして、母ソヨンの死に秘められていた思い。自らも母となったエリンは、すべてを知ったとき、母とは別の道を歩みはじめる…。

王獣たちを武器に変えるために、ひたすら訓練をくり返すエリン。─けっしてすまいと思っていたすべてを、エリンは自らの意志で行っていく。はるか東方の隊商都市群の領有権をめぐって、激化していくラーザとの戦の中で、王獣たちを解き放ち、夫と息子と穏やかに暮らしたいと願う、エリンの思いは叶うのか。王獣が天に舞い、闘蛇が地をおおい、“災い”が、ついにその正体を現すとき、物語は大いなる結末を迎える。

感想

   自分が 何も語る言葉を持たないのがもどかしい。
   エリンの選択はこれしかなかったのか。
   真実を明らかにすることで 王獣を解き放つ。
   それと引き換えにした 余りにも大きなもの。
   エリンひとり またエリンの家族のみで
   引き受けるしかなかったのか。

   読み終えた今 何か違う結末がなかったのかと
   考えさせられるけれど
   そこは 作者の意図されたことを
   受け入れるしかないのだろう。

 
   永遠の他者ながら 大自然の中に 
   均しく生きるものとしての
   人と獣の 共に生きる道。
   この後 リョザ神王国で 
   エリンの意思が生かされていくことを
   願わずにはいられません。

獣の奏者(1・闘蛇編)(2・王獣編)  上橋菜穂子  


獣の奏者(1(闘蛇編))


獣の奏者(2(王獣編))

単行本版 2006年11月発行 講談社 319p・414p
文庫本版 2009年8月発行 講談社 357p・480p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

リョザ神王国。闘蛇村に暮らす少女エリンの幸せな日々は、闘蛇を死なせた罪に問われた母との別れを境に一転する。母の不思議な指笛によって死地を逃れ、蜂飼いのジョウンに救われて九死に一生を得たエリンは、母と同じ獣ノ医術師を目指すが─。苦難に立ち向かう少女の物語が、いまここに幕を開ける。

カザルム学舎で獣ノ医術を学び始めたエリンは、傷ついた王獣の子リランに出会う。決して人に馴れない、また馴らしてはいけない聖なる獣・王獣と心を通わせあう術を見いだしてしまったエリンは、やがて王国の命運を左右する戦いに巻き込まれていく─。新たなる時代を刻む、日本ファンタジー界の金字塔。

感想

   遅ればせながら 「獣の奏者」読みました。
   評判どおり 素晴らしかったです。
   生きるものの美しさと強さと哀しさに 心をうたれました。

   母親と幼くして別れざるを得なかったエリンが
   その哀しさを乗り越えて
   生き物を理解しようと まっすぐに成長していく姿が
   気高く美しい。

   生き物に寄り添って生きていきたいだけなのに
   その能力ゆえに 神王と大公との争いに
   巻き込まれていくつらさ。

   その中でも 自分の信じるところを
   つらぬこうとするエリンの 誇り高さ。

   うねりのようなエリンの成長にまきこまれつつ
   夢中になって 読みました。

   死に瀕した王獣の子・リランとエリンが心を通わせる場面
   リランが空を飛ぶ喜びを歌い上げる場面
   ・・・歓喜があふれて 情景が目に浮かびます。

   ラストシーンは 哀しくて でも 救いもあって
   大きな感動と感謝をもって 読み終えることが出来ました。

   旅先で 文庫本で購入したこの2冊。
   一応 この2冊で完結させてあったものに
   昨年続編が2冊書かれたのですね。