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存在という名のダンス(下)  大崎善生


存在という名のダンス(下)

2010年1月発行 角川書店 300p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

「どうして人間はそこまで残虐になることができるのでしょう─」少年の行く手を阻むのは、憎しみを糧に邪悪をはびこらせる“ハーメルンの男”。無限に膨張する狂気を目の当たりにしたとき、少年に勇者の自覚が目覚めはじめる─。人間存在の根源を深く突きつける、著者畢生の黙示録的大作。

感想

   上巻でこの本はどこへ向かっているのだろう、と
   思いましたが
   少年が仲間を得て成長し 悪者を倒そうとする
   ファンタジーだったのですね。
   まるで ロールプレイングゲームのような?

   憎悪や嫉妬や孤独によって生み出された
   「ゲルミナンド・ヘステ」という実体のない存在との戦い。
   それは何世代にもわたって行われてきたものでした。
   
   そして ついに宗太の時代に決着がつけられようとしている。
   これまでに蓄積されてきた知恵と絆を武器にして。

   「存在という名のダンス」・・・なんとも凄まじいダンスです。
   現実に今でも 世界に起きている可能性があることで
   いっそう恐怖をおぼえました。
   
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存在という名のダンス(上)  大崎善生  


存在という名のダンス(上)

2010年1月発行 角川書店 284p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

「僕たちは、つながっているんだ─」施設を脱走し、少年はただひたすら歩き続けた─。追跡者の罠をかいくぐり、海沿いの道を夜昼なく。オン・ザ・ロード・ストーリー。

感想
  
   瀕死となった父に会うため
   施設から逃げ出した少年の 冒険話かと思っていたら
   「人間の憎悪」という目に見えないものとの戦いのお話でした。

   ハーメルンの笛吹き・ホロコースト・ソ連の樺太侵攻・
   五島列島のキリシタン弾圧との対決を
   運命付けられているような少年と
   彼を助ける複数の人々。

   施設の創設者の過去の戦争体験・施設をつくった当初の話と
   現在の少年の話が 並行して語られ
   謎が膨らみ 緊張感が増してきます。

   少年の運命の行く末はどうなるのか
   創設者の企みはどう決着するのか
   周りの人たちの正体は何なのか。
   下巻が 怖いけれども楽しみです。