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青少年のための小説入門  久保寺建彦   



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青少年のための小説入門 [ 久保寺 健彦 ]
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2018年8月発行 集英社 424p

【内容情報】(出版社より)

「すげえの書いて、デビューしようぜ」
落ちこぼれヤンキーといじめられっ子中学生が、小説界に殴り込み!?
小説家を目指すデコボココンビの奮闘を描く、渾身の青春長編小説。

【感想】

   中学生男子とディスレクシアの青年が出会い、
   小説を書くことに取り組む。

   数多くの名作を中学生が朗読して
   それから様々なことを学び創作に生かしていくストーリーだけでなく、
   それらの名作のタイトルと文章があげられていて
   それに対する批評も面白い。

   いけいけの前半にくらべて後半は重くなったけれど…。

   それにしても小説書いて本にするのって
   ほんとうにたいへんなんですね。

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空とセイとぼくと  久保寺健彦




空とセイとぼくと

単行本版 2008年11月発行 幻冬舎 326p
文庫本版 2011年6月発行 幻冬舎文庫 418p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

父親を亡くし、犬のセイとホームレス生活をしていた零。ある日、病気になったセイの治療費を捻出するためのホストになるが、読み書きもできない零は失敗ばかり。だが、その犬並みの嗅覚を使って、次第に頭角を現し始め…。犬と二人きりで育った少年が、犬との絆を守りながら成長する姿を、ユーモアとリアリティ溢れる筆致で描いた傑作青春小説。

感想 

   小さいころからホームレスで一人で生活しているという
   とんでもない人生を送っている少年・零。

   ホストになったりダンスをしたりと
   だんだん零が変化していく様が面白い。
   そしていつもそばにいる犬・セイが
   零を救っているんだなぁ。
   
   ずるいよ、これ。

   もうもう犬と子供っていうだけで反則だけど
   お涙ちょうだいじゃなくて、
   ホストの仕事の工夫やダンスの練習の工夫などが
   詳しく書かれていたり、
   性欲についてもやらしくなく書かれていたりするのが、
   クールでかっこいい気がしました。

ハロワ!  久保寺健彦  



あなたのお仕事、探します!

ワケありな求職者たちが次々訪れる、ハローワーク宮台。そこで相談員として働く沢田信(28歳)は、理想と現実のハザマで日々奮闘中。果たして彼らに合った仕事を見つけることができるか!?


ハロワ!

2011年10月発行 集英社 258p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
就職相談員だって、「仕事」探しに悩む。次々訪れるワケありの求職者たちーめんどくさいけど、憎めない。ハローワーク勤務・28歳男子の奮闘を描く、「お仕事」青春小説。

【目次】(「BOOK」データベースより)

仕事の仕事/ミスター論理/さよならファラウェイ/C調サバイバー/おててつないで/ルール101/ラストダンスは突然/音楽を君に

感想 

   いまどきはハローワークのことを
   「ハロワ」っていうのですね。
   そこで働き始めた青年・沢田が
   求職者に振り回されたり、親身になったり、
   職場の上司・同僚との付き合いに悩んだりしながら、
   様々な案件に取り組む。

   一筋縄ではいかない求職者たちと
   昨今の就職事情の難しさもあいまって
   すっきりと行くことばかりではないけれど
   沢田になら相談したくなる。
   そんな気持ちになる 沢田のルールから少し外れた
   求職者への寄り添いぶりが温かい物語でした。

   職場の女性との恋愛話は不要だったような気もしますけれど。。。

   働くことについてのいろいろな考え方や
   人との付き合いのさじ加減について、
   ライトな雰囲気だけど深い内容がある一冊です。

GF ガールズファイト  久保寺健彦  



若い女性がそれぞれの世界で頑張る姿を描いた連作集。落ち目のアイドルがかつての栄光を取り戻すべく一発逆転の大勝負に出る。果たして復活できるのか?(キャッチライト)、白バイ隊員になりたかったが背が伸びず断念した私だが、バイク乗りへの情熱は冷めてなかった(ペガサスの翼)など、面白い5編を収録。


GF

2011年7月発行 双葉社 176p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

和美は走っていた。夜の赤坂を走っていた。過去の栄光を取り戻すため。いや、これからの人生を光り輝かせるために。-15歳でデビュー。一躍人気アイドルの座をつかみ、あっという間にその座から転げ落ちた和美が仕掛けた一世一代の大勝負とは。5人の女性の戦いの物語から、目が離せない。

【目次】(「BOOK」データベースより)

キャッチライト/銀盤がとけるほど/半地下の少女/ペガサスの翼/足して七年生

感想 

   「キャッチライト」
    オールスター感謝祭のミニマラソンに出場し
    もう一度脚光をあびたいと激走する元アイドル。

   「銀盤がとけるほど」
    フィギュアのペアスケーターとして
    特訓に励む少女。

   「半地下の少女」
    終戦間近~直後の満州で過酷な暮らしを
    しいられた幼い少女。

   「ペガサスの翼」
    オートバイにのめりこんだ男勝りの女性。

   「足して七年生」
    小学校で独立した毎日を送っていたのに
    一年生の男の子の世話をすることになった
    小六の女の子。

   それぞれ戦う若い・幼い女性のお話。
   「半地下の少女」が異色でした。
   このような少女はきっと何人もいて
   もっと大変な目にあった少女も何人もいたのだろうと
   胸にずんと重いものが残りました。

   「足して七年生」が好き。
   小学生の気持ちがよく伝わってきました。
   最後もとてもきれい。

   「キャッチライト」はコミカル。
   現実の「オールスター感謝祭」が
   これからどうなるのか、そちらの方が
   気になりました(笑)。  

  

ブラック・ジャック・キッド  久保寺健彦 ☆    



俺の夢は、あの国民的裏ヒーロー、ブラック・ジャックーー独特のユーモアと素直な文体で、いつかの童心が蘇る、青春小説の傑作!ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞


ブラック・ジャック・キッド

単行本版 2007年11月発行 新潮社 228p
文庫本版 2011年6月発行 新潮社 281p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

俺の夢はあの国民的裏ヒーロー、ブラック・ジャック。黒いレインコートを羽織り(真夏でも)、床屋では店主も首を傾げるギザギザカットをオーダー、顔にトレードマークの傷をつけようとした時は怒られたけど(しかも失敗)、日々努力を重ねてる。でも母親が出て行っちゃったり、俺の人生けっこう大変ー独特のユーモアと素直な文体で、いつかの童心がよみがえる、青春小説の傑作。

感想 

   ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作だけど
   ほとんどファンタジー要素はありません。
   
   それよりも小学生の男の子の
   おバカで、でもきっちり成長していくのが
   うれしい青春小説。

   貧乏で 引越しが多くて 母親は家を出て行って
   とけっこう大変な状況の中で生きてる
   織田和也の夢は「ブラック・ジャックになること」。

   服装もそれらしく工夫し、
   魚などの解剖もやり、
   メスの代わりにドライバーで手裏剣の練習をし、
   とがんばる毎日。

   あまりの奇矯なふるまいに
   周りからはひかれたりするけれども
   和也は自分の夢に向かってすすみます。

   転校先で孤立しそうになったときに
   あらわれた謎の少女(これがファンタジー要素)や
   思わぬ出会いから新たな世界を開いてくれた同級生たちも
   和也の「ブラック・ジャックになりたい」という
   夢が 引き寄せてくれたのかな。

   「何かになりたい」という強い思いや憧れは
   自分を成長させる力となる。
   そして その結果 自分がなるべきものに
   たどりつけるような気がします。

   そんなことを教えてくれるお話でした。

   読み終わって文庫本の表紙を見ると
   こんなランドセルを背負った子達の話だったんだなぁと
   びっくり。
   登場する子達の考えることがけっこう大人っぽいので
   こういう年代の子の話だということを忘れていました。

   単行本の表紙絵のほうが
   この本のもつおかしみをよくあらわしているかも
   しれません。

   
   
   

すべての若き野郎ども  久保寺健彦 ☆   




すべての若き野郎ども

2008年9月発行 講談社 254p 

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

生涯戦績、317勝無敗(自称)の達夫と、元暴走族特攻隊長・恭平は、最強コンビを組み「天下統一」を目指す。五つの暴走族、地元のヤクザを向こうに回し旋風脚と皿割りで連戦連勝。そこに立ちはだかる伝説の男の正体は?天下無双のスケールにドラマ化が追いつかない!?でも、とりあえずガンガンいきゃあいいんだよ!TBS・講談社第1回ドラマ原作大賞選考委員特別賞受賞作。

感想 

   面白かったです!
   ひょんなことからコンビを組むことになった
   達夫(15歳)と恭平(16歳)がくりひろげる
   暴力に彩られた娯楽の日々。

   つるまずに、独立して生きていくための
   暴走族ややくざとの闘い。
   そこには 偶然の勝利というものもあるのですが
   痛い思いもしているけれど
   コミカルな戦いの連続。

   達夫は頭がよくて名門高校に通っているのに
   おもしろくてバカなことばかり追い求め
   恭平は高校中退して 暴走族にいたけれど
   達夫と付き合ううちに 
   物事を深く調べ本質を見抜くという才能を
   開花させていく。

   元気よく バカばっかりやって
   危なっかしくて おかしい達夫と恭平の青春の日々。
   なんて充実した日々なんでしょう。
   親という立場からしたら 
   とても正気ではいられないと思いますが
   (でも 達夫と恭平の親は太っ腹!)
   一読者としては 二人の活躍を
   わくわくどきどきと 
   とても楽しく面白く 読ませてもらいました。

オープン・セサミ  久保寺健彦  

自分には、自分でも気づかない可能性がまだある。いいオトナになって思いがけない“人生初体験”に右往左往する老若男女の短篇集


オープン・セサミ

2010年4月発行 文藝春秋 292p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

20代、30代、40代、50代、60代、70代。いいオトナたちが経験する、6つの“初めて”。そこには新たな可能性が待っている、かも。

【目次】(「BOOK」データベースより)

先生一年生/はじめてのおでかけ/ラストラ40/彼氏彼氏の事情/ある日、森の中/さよならは一度だけ

感想

   6人の人物の「初めて」の物語。
   彼ら・彼女らは人生の転機をどのようにして迎えたか。
   その転機を迎えるまでの状況が なかなかシビアで
   読んでいて つらいものもありましたが
   読み終わると爽快感がありました。

   「彼氏彼氏の事情」が異色で 印象に残りました。