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じっと手を見る  窪美澄   



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2018年4月発行 幻冬舎 279p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

富士山を望む町で介護士として働く、かつて恋人同士だった日奈と海斗。老人の世話をし、ショッピングモールに出掛けることだけが息抜きの日奈の家に、東京に住む宮澤が庭の草刈りに通ってくるようになる。生まれ育った町以外に思いを馳せるようになる日奈。一方、海斗は、日奈への思いを断ち切れないまま、同僚の畑中との仲を深め、家族を支えるために町に縛りつけられていくが…。読むほどに打ちのめされる!忘れられない恋愛小説。

【感想】

   なんだか身勝手な人たちと、
   それをつい受け入れてしまう人の出てくる連作短編集。

   暮らしがうまくいかないと人間は
   そうなってしまうんだろうかと思わせられるけれど、
   そうじゃない人もいるよね。

   「柘榴のメルクマール」は悪趣味だなと思った。

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やめるときも、すこやかなるときも  窪美澄   



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2017年3月発行 集英社 368p

【内容情報】(出版社より)

大切な人の死を忘れられない男と、恋の仕方を知らない女。欠けた心を抱えたふたりが少しずつお互いを知り、日常の中で歩み寄っていく道のりを描く。他者と生きることの温かみに触れる長編小説。

【感想】

   大切な人の死を忘れられず、
   毎年その死の時期に声の出なくなる壱晴と、
   父親が暴力をふるい経済的に困窮する実家を支え
   恋の仕方を知らない桜子。

   ふたりの不器用な恋のお話。

   これから先もふたりにずっと幸せでいて欲しいと思う。

すみなれたからだで  窪美澄   



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2016年10月発行 河出書房新社 232p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

無様に。だけど、私はまだ生きているのだ。焼夷弾が降る戦時下、喧騒に呑まれる八十年代、そして黄昏ゆく、いま。手探りで生きる人々の「生」に寄り添う8つの物語。

【目次】(「BOOK」データベースより)

父を山に棄てに行く/インフルエンザの左岸から/猫降る曇天/すみなれたからだで/バイタルサイン/銀紙色のアンタレス/朧月夜のスーヴェニア/猫と春

【感想】

   短編集。

   こんな登場人物たちのような
   生き方、考え方は哀しくて、
   わたしの中にはないものだけど、
   こういうふうにしか生きられない人、考えられない人も
   いるのだろう。

   そういう人たちにとって
   このような本は救いになるのではないだろうか。

さよなら、ニルヴァーナ  窪美澄   



さよなら、ニルヴァーナ

さよなら、ニルヴァーナ
著者:窪美澄
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2015年5月発行 文藝春秋 412p 

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

少年犯罪の加害者、被害者遺族、加害者を崇拝する少女、そしてその環の外にたつ女性作家。運命に抗えない人間たちの因果を描く、慟哭の物語!

【感想】

   この小説はあの神戸の事件をモデルとして、
   犯人、
   被害者の母、
   犯人に惹かれる少女、
   事件に興味を持った小説家の卵、という四人が
   かわるがわる一人称で語る形。

   親子・家族の心の通じ合わなさとか、
   親しい人を失う苦しみ・つらさ、そこから一歩踏み出そうとする様とか、
   これまでどおり、容赦なくて、ひりひりと苦しくさせられて、
   さすがだな、と思ったのだけれど、
   あの事件をモデルとしたことはどうしても嫌だった。
   許せなかった。

   犯人と、被害者の母がでてこなければ、
   まだよかったのかもしれない。

   実在の人を思い起こさせる登場人物の
   心の中を描くことはどうなんだろう。

   あの事件をモデルにせずに書かれたらよかったのに。

   四人が一人称で語っていくのに、
   それぞれ文体が変わっていないのは
   (たぶん。深く読み込んだら違うのかもしれないのけれど)
   どうして? 

   小説家の卵が
   書くことについての覚悟や不満を述べるんだけど
   「知らんがな」とか思っちゃった。

   あと、エロシーンは必要あったのかなあ。

水やりはいつも深夜だけど  窪美澄  ☆   



水やりはいつも深夜だけど

水やりはいつも深夜だけど
著者:窪美澄
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2014年11月発行 KADOKAWA 238p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

セレブママとしてブログを更新しながら、周囲の評価に怯える主婦。仕事が忙しく子育てに参加できず、妻や義理の両親からうとまれる夫。自分の娘の発達障害を疑い、自己嫌悪に陥る主婦。出産を経て変貌した妻に違和感を覚え、若い女に傾いてしまう男。父の再婚により突然やってきた義母に戸惑う、高一女子。同じ幼稚園に子どもを通わせる家々の、もがきながらも前を向いて生きる姿を描いた、魂ゆさぶる5つの物語。

【目次】(「BOOK」データベースより)

ちらめくポーチュラカ/サボテンの咆哮/ゲンノショウコ/砂のないテラリウム/かそけきサンカヨウ

【感想】

   この本のあちらこちらに
   私やだんなやこどもや
   母や父や友人やその子たちが、
   確かにいた。

   幼稚園児がいる
   5つの家庭の波立つ様子に
   ざわざわと心が揺れ動かされながらも、
   そこにそっと差し出される手に、
   登場人物だけでなく、
   私も
   救われた。

   絶品。

よるのふくらみ  窪美澄  ☆   



その体温が、凍った心を溶かしていく。29歳のみひろは、同じ商店街で育った幼なじみの圭祐と一緒に暮らして2年になる。もうずっと、セックスをしていない。焦燥感で開いた心の穴に、圭祐の弟の裕太が突然飛び込んできて……。『ふがいない僕は空を見た』の感動再び! オトナ思春期な三人の複雑な気持ちが行き違う、エンタメ界最注目の作家が贈る切ない恋愛長篇。

よるのふくらみ

よるのふくらみ
著者:窪美澄
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2014年2月発行 新潮社 248p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

祝福された愛に、孤独を深める女。思いを秘めたまま、別の恋に堕ちる男。離れていく心に、なすすべのない男。ままならない心と身体を描く恋愛小説。

【目次】(「BOOK」データベースより)

なすすべもない/平熱セ氏三十六度二分/星影さやかな/よるのふくらみ/真夏日の薄荷糖/瞬きせよ銀星

【感想】

   商店街で育ったみひろと圭祐と裕太。

   「ひとを愛すること」についての
   心と体のずれぐあいに
   切実に悩み苦しみ、
   誠実に向き合おうとする彼らが
   愛しくて愛しくて、
   涙が出そうでした。

   せつないけれどえろいけれど、
   あたたかくもあり上品でもある
   極上の一冊です。

雨のなまえ  窪美澄   



雨のなまえ

雨のなまえ
著者:窪美澄
価格:1,470円(税込、送料込)
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2013年10月発行 光文社 226p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

妻の妊娠中、逃げるように浮気をする男。パート先のアルバイト学生に焦がれる中年の主婦。不釣り合いな美しい女と結婚したサラリーマン。幼なじみの少女の死を引きずり続ける中学教師。まだ小さな息子とふたりで生きることを決めた女。満たされない思い。逃げ出したくなるような現実。殺伐としたこの日常を生きるすべての人にー。いまエンタメ界最注目の著者が描く、ヒリヒリするほど生々しい五人の物語。

【目次】(「BOOK」データベースより)

雨のなまえ/記録的短時間大雨情報/雷放電/ゆきひら/あたたかい雨の降水過程

【感想】

   いやあ、これはいやだわあ。

   ずぶずぶとした生き方をしていく5人の主人公。

   共感はできない。
   感動もできない。

   でも自分もそのずぶずぶに囚われていくような、
   もしかしたら一つ間違えば
   自分がこの主人公だったかもしれないと思わせるような
   怖さがあって
   ずーんと心に残ります。

   やっぱりこういうのは
   窪さんしか書けないんだろうなあ。

   はあ、いやな気持ちが後を引く、
   凄い一冊でした。

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アニバーサリー  窪美澄   



子どもは育つ。こんな、終わりかけた世界でも。七十代にして現役、マタニティスイミング教師の晶子。家族愛から遠ざかって育ち、望まぬ子を宿したカメラマンの真菜。全く違う人生が震災の夜に交差したなら、それは二人の記念日になる。食べる、働く、育てる、生きぬくーー戦前から現代まで、女性たちの生きかたを丹念に追うことで、大切なものを教えてくれる感動長編。

アニバーサリー

アニバーサリー
著者:窪美澄
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2013年3月発行 新潮社 314p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

産む、育てる、食べる、生き抜く。その意味は、3月11日に変わってしまった。75歳でいまだ現役、マタニティスイミング講師の晶子。家族愛から遠ざかり、望まぬ子を宿したカメラマンの真菜。人生が震災の夜に交差したなら、それは二人にとって記念日になる。

【感想】

   75歳でマタニティスイミングの現役コーチである晶子と
   若くしてこれから一人で子供を産もうとする真菜と。

   二人の人生が3月11日に交わる。

   それぞれ育ち方は違うけれど、
   女として母として苦しい思いをし
   それでも生きていく姿が力強い。

   生きていかなきゃ。

   それと
   私は真菜の母・真希も十分頑張ったと思いました。
   真菜との相性は悪かったけれど、
   彼女なりに仕事と子育てと頑張ったよなあと。

   いつかは真菜と真希がわかりあえる日がきますように。

クラウドクラスターを愛する方法  窪美澄  ☆   


クラウドクラスターを愛する方法

クラウドクラスターを愛する方法
著者:窪美澄
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2012年10月発行 朝日新聞出版 180p

【内容情報】

「輝くような人生の流れに乗るためのボートは、どこにあるんだろう」。誕生日を間近に控えた大晦日の朝、3年間一緒に暮らした彼が出て行った。その原因は......デビュー作で山本周五郎賞を受賞した実力派作家が「家族」を描く、待望の第3作。表題作書き下ろし。

【目次】(「BOOK」データベースより)

クラウドクラスターを愛する方法/キャッチアンドリリース

【感想】

   家族を信じられない人、将来に夢を持てない人。
   自分とはタイプの違う登場人物なのに、
   読んでいるとなぜか自分の心の中に隠してあったものを
   表に出されていくような気がして慄いた。

   的確で美しい表現が心に突き刺さる。
   ぐさぐさ。

   でも読み進める。
   主人公も進もうとしているから。
   周りの人物は嫌な人ばかりではないから。

   生きているといいことがあるよ。
   美味しいもの食べて、
   気分の良くなることして、
   がんばろ。

   そんな声がだんだん聞こえてくる。
   ぱーっと心広がるこの感じ、
   大好きだ。

晴天の迷いクジラ  窪美澄 ★ 



やっと気づいた。ただ「死ぬなよ」って、それだけ言えばよかったんだ・・・ベストセラー『ふがいない僕は空を見た』の著者が一年半ぶりに贈る感涙の長編。


晴天の迷いクジラ

2012年2月発行 新潮社 295p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

壊れかけた三人が転がるように行きついた、その果ては?人生の転機に何度も読み返したくなる、感涙の物語。

感想 

   的確な言葉が心を刺す。
   端正な文章が心を揺さぶる。

   痛くてつらくてしんどくて厳しい、
   この登場人物たちほどではなくても
   私たちも何か鬱屈を持って生きていることに
   気づかされ思い惑わされる。

   けれど「ね、生きていこ」という声が
   本から聞こえてくるんです。

   由人と野乃花と正子。
   それぞれが母親と葛藤を持ち
   つらい生き方をするのが読んでいて
   とてもしんどくて、
   でも作品の熱が目を背けることを許さない。

   そして4章に入り
   三人と新たに登場した人物たちとの
   新しいつながりがうまれるのに感動し
   救われた思いがしました。

   同じ窪美澄さんの『ふがいない僕は空を見た』でも
   そうだったけれど、
   『晴天の迷いクジラ』も読み終えて
   ぱーっと心が晴れる心持がします。

   でもどこかにやりきれない寂しさと
   とり切れない棘も残っているようで
   何かが心に響きつづけます。