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夜明けの橋  北重人



2009年12月発行 新潮社 253p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

名も無き男の人生だろうが、この手で拓いた人生だ。もはや死に場所などない新しい時代。開府まもない江戸で武士を捨てることを選んだ男たちの矜持。遅咲きの本格派として注目された著者の遺作にして最高傑作。

【目次】(「BOOK」データベースより)

日照雨(そばえ)/日本橋/梅花の下で/与力/伊勢町三浦屋

感想

   北重人さんの遺作の2冊目。
   江戸幕府がまもない江戸の活気溢れる様子を
   端正に描いた短編集です。

   それぞれ元・武士たちが 商売や普請や用心棒にたずさわり
   新しい生き方を模索する姿が力強いです。
   それが うまくいかなくて悲劇になったりもしますが
   一本筋の通った生き方は 美しい。

   「日本橋」の吉少年の生き方に これからの希望を映しながらも
   「伊勢町三浦屋」の三浦五郎左衛門の
   ものを書くことに対する思いは ご自身の思いのようでもあり
   これからというときに逝かなければならなかった
   北重人さんの心情に 胸をしめつけられました。

 
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火の闇 飴売り三左事件帖  北重人  


火の闇

2009年12月発行 徳間書店 288p 

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

武士を捨て、飴売りとなった三左。腕が立ち、肝も据わり、頼りになる。市井のもめ事・難事件を鮮やかに処理。殺人事件の下手人捜し、敵討ちの助っ人、よろず決着。

【著者情報】(「BOOK」データベースより)

北重人(キタシゲト)
1948年、山形県酒田市生まれ。1999年、「超高層に懸かる月と、骨と」で第三八回オール讀物推理小説新人賞を受賞。2004年、松本清張賞最終候補作『夏の椿』でデビュー。07年、『蒼火』で第九回大藪春彦賞を受賞。08年、『月芝居』が第二一回山本周五郎賞の候補作に、09年、『汐のなごり』が第一四〇回直木賞の候補作となる。09年8月26日急逝(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

感想

   昨年夏に急逝なさった北重人さんの 遺作の一つ。
   (もう1冊は 新潮社から出た「夜明けの橋」)

   最近デビューなさったところで 上品で美しい作品を紡がれていて
   これからのますますの活躍が楽しみだったのに
   もう会えないかと思うと 淋しく悲しいです。

   この作品も 三左のたたずまいが凛としていてぶれず
   一本筋の通った短編集となっています。
   最後の短編が 三左のこれまでをふりかえる内容になっていたのは
   急いでまとめられたのだろうかと
   つらい気持ちで読みました。

鳥かごの詩  北重人  



2009年2月発行 小学館 316p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

東京は下町に奇妙な新聞販売店があった。住み込みで働くのは、世を拗ねた様な風変わりな面々。配達先もひと癖ある住人ばかり。そこに山形からやってきた受験浪人の康男も住み込んで悪戦苦闘するのだが…。

感想

   昭和41年の東京下町・新聞販売店にやってきた
   山形出身の大学浪人・康男の1年間。
   いろいろな事情を抱えたお店の人たちや 配達先の人たちと
   関わりあいながら 新聞配達と受験勉強を続け
   大学合格をめざしました。

   普通に受験勉強をしているだけでは経験できない
   人生についてのあれこれを学んだ 1年間のお話でした。

汐のなごり  北重人 ☆  



2008年9月発行 徳間書店 333p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

北前船の着く湊町は賑やかで慌ただしい。銭と汗の匂いのする町を舞台に、想い人を待ち続ける元遊女や、三十年間、敵討ちの漂泊の果て、故郷に戻ってきた絵師、飢餓から逃れ数十年、行方の知れなかった兄と邂逅する古手間屋、米相場の修羅に生きる男など、心を打つ六編の物語。

【目次】(「BOOK」データベースより)

海上神火/海羽山/木洩陽の雪/歳月の舟/塞道の神/合百の藤次

感想

   登場人物のたたずまいが上品で 読んでいて清清しい。
   それぞれのお話は短いです。
   

月芝居  北重人 



2007年12月発行 文藝春秋 315p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

老中水野による天保の改革で、無届けの抱屋敷は厳しく取り締まられ百姓地になる一方、大名・旗本の拝領屋敷交換という相対替がさかんに行われた。そこで動く莫大な金―。分家に居候中の交代寄合左羽家の江戸留守居役が、地面屋の謎の失踪・殺人から御上に繋がる大悪と闘う。

【著者情報】(「BOOK」データベースより)

北重人(キタシゲト)
1948年、山形県酒田市生まれ。仲間とともに建築・都市環境計画の事務所を設立。長く、建築やまちづくりにかかわる。1999年、「超高層に懸かる月と、骨と」で第三十八回オール物推理小説新人賞を受賞。2004年、『夏の椿』(原題「天明、彦十店始末」)が松本清張賞の最終候補となり、同作品でデビュー。2007年、『蒼火』で第九回大藪春彦賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

感想

   文中に結構詳しく建物の構造や間取りについて
   書かれているなぁと思ったら
   作者は 建築やまちづくりに携わってきた方でした。