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ふたりぐらし  桜木紫乃   



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2018年7月発行 新潮社 216p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

元映写技師の夫、信好。母親との確執を解消できないままの妻、紗弓。一緒にくらすと決めたあの日から、少しずつ幸せに近づいていく。そう信じながら、ふたりは夫婦になった。ささやかな喜びも、小さな嘘も、嫉妬も、沈黙も、疑心も、愛も、死も。ふたりにはすべて、必要なことだったー。イッキ読み、厳禁!1日1編で10日間。ふたりが、夫婦が、「幸福論」へと辿りつく姿を、じっくりご堪能ください。

【目次】(「BOOK」データベースより)

こおろぎ/家族旅行/映画のひと/ごめん、好き/つくろい/男と女/ひみつ/休日前夜/理想のひと/幸福論

【感想】

   少し寂しくてでも確かなしあわせを感じられ
   しみじみとした味わい。

   質素に暮らす30代夫婦を中心として
   いろんなふたりぐらしが登場。

   本音や嘘や秘密を重ねる日々。
   それでも根底にあるのは
   お互いを想い合う気持ちなんだと
   自分のふたりぐらしも信じたくなる。

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砂上  桜木紫乃   



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2017年9月発行 KADOKAWA 224p

【内容情報】(出版社より)

空が色をなくした冬の北海道・江別。柊令央は、ビストロ勤務で得る数万円の月収と、元夫から振り込まれる慰謝料で細々と暮らしていた。いつか作家になりたい。そう思ってきたものの、夢に近づく日はこないまま、気づけば四十代に突入していた。ある日、令央の前に一人の編集者が現れる。「あなた今後、なにがしたいんですか」。責めるように問う小川乙三との出会いを機に、令央は母が墓場へと持っていったある秘密を書く決心をする。だがそれは、母親との暮らしを、そして他人任せだった自分のこれまでを直視する日々の始まりだった。自分は母親の人生を肯定できるのか。そして小説を書き始めたことで変わっていく人間関係。書くことに取り憑かれた女はどこへ向かうのか。

【感想】

   作家になりたいと思い投稿を繰り返してきた女性の前に
   編集者が現れたところから話が始まり、
   彼女自身の家族をモデルにした小説を書くことで
   作家として歩み始め、
   現実の家族についても変化が出てくる。

   なんかね、打ちのめされました。

   本の中で
   現実を大嘘をついて虚構にしたてて小説とすると
   いうようなことが語られているから、
   この本がどこまで小説を書くことの真実を描いているのか
   わからないけれど、壮絶。

   作家が書くときに傷ついていない小説は誰も読まないって、
   そうなのか。

   ものを生み出す人に対して、ほんとうに頭が下がる。

氷の轍  桜木紫乃   



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2016年9月発行 小学館 352p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

北海道釧路市の千代ノ浦海岸で男性の他殺死体が発見された。被害者は札幌市の元タクシー乗務員滝川信夫、八十歳。北海道警釧路方面本部刑事第一課の大門真由は、滝川の自宅で北原白秋の詩集『白金之獨樂』を発見する。滝川は青森市出身。八戸市の歓楽街で働いた後、札幌に移住した。生涯独身で、身寄りもなかったという。真由は、最後の最後に「ひとり」が苦しく心細くなった滝川の縋ろうとした縁を、わずかな糸から紐解いてゆく。

【感想】

   釧路で男性の他殺死体。
   被害者の出自から事件を捜査する刑事が
   真実を次々と明らかにしていき、
   面白かった。

   けれど
   事件の真相と刑事自身の生い立ちとが相まって
   哀しい気持ちにも。

   感情の希薄さとか、
   面倒ごとを見ないようにするとか、
   なぜか身につまされる。

裸の華  桜木紫乃   



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2016年6月発行 集英社 308p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

舞台上の怪我で引退を決意した、元ストリッパーのノリカは、故郷で店を開くことに。ダンサーを募集すると、二人の若い女性が現れてー。踊り子たちの鮮烈な生き様を描く、極上の長編小説。

【感想】

   怪我で引退を余儀なくされた元ストリッパーのノリカが
   故郷の札幌で
   ダンスショーを見せる小さなバーを開業することにし、
   若いダンサー二人や訳ありのバーテンダーと過ごした
   一年弱の密度の濃い日々。

   いや、もう、これどうなるの?と夢中になって読みました。

   ノリカが師匠から教えられたこと、
   若いダンサーに教えること、
   逆にノリカが若いダンサーから気づかされること。
   そして店を訪れる様々な人。

   人と人との繋がりから前向きに新たな一歩を踏み出す、
   桜木作品にしては珍しく明るい読後感の一冊でした。

霧 ウラル  桜木紫乃   



霧


著者:桜木紫乃
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2015年9月発行 小学館 315p

【内容情報】(出版社より)

今日から海峡の鬼になる。記念碑的傑作誕生

舞台は、国境の町・根室
男の屍を越えて生きてゆく女たち。
北海道最東端・根室は、国境の町である。戦前からこの町を動かしてきた河之辺水産社長には、三人の娘がいた。長女智鶴は政界入りを目指す運輸会社の御曹司に嫁ぎ、次女珠生はヤクザの姐となり、三女早苗は金貸しの次男を養子にして実家を継ぐことになっている。昭和四十一年の国政選挙で、智鶴の夫・大旗善司は道東の票をまとめ当選を果たした。選挙戦を支えたのは、次女・珠生の夫で相羽組組長の相羽重之が国境の海でかき集めた汚れ金だった。珠生は、大旗当選の裏で流された血のために、海峡の鬼となることを誓う。

【感想】

   桜木版『ゴッドファーザー』『極道の妻たち』『宋家の三姉妹』」って
   帯で書かれてますが、
   私、どれも知りませんけれど
   これはこれとして面白く読みました。

   昭和40年前後の根室。
   社会を牛耳る男たちの影で、
   逞しく美しく覚悟を決めて生きる三姉妹のお話。

それを愛とは呼ばず  桜木紫乃  ☆   



それを愛とは呼ばず

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著者:桜木紫乃
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2015年3月発行 幻冬舎 278p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

妻を失い、仕事を奪われ、故郷を追われた54歳の経営者。夢を失い、東京に敗れた29歳のタレント。そしてふたりは、出会ってしまった。狂気を孕んでゆく女の純粋は、男を搦めとり、その果てにー。想像の範疇をはるかに超えるこのラストを、あなたは受け止められるか?桜木紫乃、最高傑作。

【感想】

   おおお。

   故郷を追われた54歳の男性と
   元タレントの29歳の女性。

   出会ってしまったふたりの寂しさ危うさが
   切実に響く文章に
   ひりひりと心揺さぶられながら読んでいたら。

   読み終えてタイトルをもう一度見返す。

   それぞれの「ささやかな幸福」の齟齬が哀しい。

ブルース  桜木紫乃   



彼の余分な指は自分のためにある、と女たちは信じた

貧民窟で母親の閨の相手をした多指症の男娼が指を切り落とし、釧路の夜の支配者へのしあがるーー著者新境地の傑作ノワール、誕生。

ブルース

ブルース
著者:桜木紫乃
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2014年12月発行 文藝春秋 236p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

影山博人と八人の女たち。著者新境地の傑作。釧路ノワール、誕生。

【目次】(「BOOK」データベースより)

恋人形/楽園/鍵/ブルース/カメレオン/影のない街/ストレンジャー/いきどまりのMoon


【感想】

   終始、ざわざわと
   落ち着かない気分でした。

   釧路の崖の下で生まれ育った男性の生涯を
   彼と関わりあった8人の女性の目線から
   描かれているのを
   少し眉をひそめながら読んでいるうちに、
   自分も彼に心奪われ、
   9人目の女性になってしまったような、
   そんな読後感。

星々たち  桜木紫乃   



星々たち

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著者:桜木紫乃
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2014年6月発行 実業之日本社 236p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

奔放な母親とも、実の娘とも生き別れ、昭和から平成へと移りゆく時代に北の大地を彷徨った、塚本千春という女。その数奇な生と性、彼女とかかわった人々の哀歓を、研ぎ澄まされた筆致で浮き彫りにする九つの物語。

【目次】(「BOOK」データベースより)

ひとりワルツ/渚のひと/隠れ家/月見坂/トリコロール/逃げてきました/冬向日葵/案山子/やや子

【感想】

   よかった。
   心に沁み入った。

   北海道で
   親や子と縁の薄い生き方をする三代の女性と、
   彼女らと関わった人々が、
   潔い文章で描かれた連作短編集。

   一般的には
   哀しくて
   「幸せ」とはいえない人生かもしれないけれど、
   どんな生き方をしようともそれは尊い命なんだということがじんじん響く。

   傑作。

蛇行する月  桜木紫乃   


蛇行する月

蛇行する月
著者:桜木紫乃
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2013年10月発行 双葉社 188p

【内容紹介】

「東京に逃げることにしたの」道立湿原高校を卒業したその年の冬、図書部の仲
間だった順子から電話がかかってきた。二十も年上の職人と駆け落ちすると聞
き、清美は言葉を失う。故郷を捨て、極貧の生活を“幸せ” と言う順子に、悩み
や孤独を抱え、北の大地でもがきながら生きる元部員たちは引き寄せられていく
ーー。今もっとも注目される著者による、読む者の心に希望の灯をともす傑作小説。

【感想】
   
   これは抉られた。
   
   高校卒業後、
   就職先の20歳上の職人と駆け落ちした順子。

   彼女のことを
   高校図書部の仲間、職人の妻、母が思う。

   決して一般的には「幸せ」ではないけれど
   「幸せ」だと言い切る順子に
   自身の価値観を揺さぶられていく彼女たちは、
   私だ。

無垢の領域  桜木紫乃   



無垢の領域

無垢の領域
著者:桜木紫乃
価格:1,575円(税込、送料込)
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2013年7月発行 新潮社 280p

【内容紹介】

知らないままでいられたら、気づかないままだったら、どんなに幸福だっただろうーー革命児と称される若手図書館長、中途半端な才能に苦悩しながらも半身が不自由な母と同居する書道家と養護教諭の妻。悪意も邪気もない「子どものような」純香がこの街に来た瞬間から、大人たちが心の奥に隠していた「嫉妬」の芽が顔をのぞかせるーー。いま最も注目される著者が満を持して放つ、繊細で強烈な本格長篇。

【感想】

   釧路が舞台。

   本心を隠しながら日々を過ごしていた大人の中に
   無垢の塊のような女性が現れ、
   彼らが隠してたものが動き出すのが
   怖くて怖くて、
   でも惹きつけられて。

   ずっと重低音が流れているような、
   ずっと霧の中にいるような不穏な感じなのに
   なぜか美しい小説です。