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罪の声  塩田武士   



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罪の声 [ 塩田 武士 ]
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2016年8月発行 講談社 418p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品の中からカセットテープと黒革のノートを見つける。ノートには英文に混じって製菓メーカーの「ギンガ」と「萬堂」の文字。テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてくる。それは、31年前に発生して未解決のままの「ギン萬事件」で恐喝に使われた録音テープの音声とまったく同じものだったー。

【感想】

   グリコ森永事件を忠実なモデルにして、
   あのとき脅迫電話に
   その声を使われた子どもたちは
   その後どうなったかを、
   その子ども自身と
   事件を追う新聞記者の
   両面から描く力作。

   力作なんだけど、
   こういう事実をモデルにした小説は
   どういうふうに楽しめばいいのかわからない。

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氷の仮面  塩田武士   



氷の仮面

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著者:塩田武士
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2014年11月発行 新潮社 354p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

少年の胸に芽生えた同級生男子への恋心。どうしようもない感情に翻弄され傷つく彼にやがて家族との別れ、そして決断の時が訪れる。本当の自分を生きるために。繊細な心理描写で究極の性の苦悩を描き切った青春文学の新たなる傑作。

【感想】

   女性になりたい男性の半生記。

   小さい頃から主人公が抱え続けた
   生きづらさや心の痛みに
   胸がふさがれる思い。

   現実でもそういう思いの方々が
   いらっしゃるんだよなあ。

   そんな方々が生きやすい世の中になるよう、
   気をつける、っていうか
   フラットな心でいようって思った。

雪の香り  塩田武士   



雪の香り

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著者:塩田武士
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2014年6月発行 文藝春秋 348p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

舞台は京都。新聞記者・恭平は捜査情報の中に、十二年前に失踪した学生時代の恋人・雪乃の名前を見つけ、驚愕する。なぜ彼女は消えたのか?取材を進める中で浮かび上がる雪の秘密。そして物語は運命の日、祇園祭の宵山へ…。気鋭の著者が「書き終えたくない」ほどの情熱を注いだ純愛ミステリーの傑作が誕生しました。

【感想】

   昔、突然姿を消した
   新聞記者・恭平の学生時代の恋人・雪乃の名前が
   捜査資料の中に。

   それと時を同じくして
   二人は再会。

   雪乃の謎を
   恭平が昔を思い出しつつ探る
   京都を舞台とした一冊。

   雪乃がないわあ、っていう女性なんだけど(笑)、
   謎が気になるし
   二人の会話が面白い。

盤上に散る  塩田武士   


盤上に散る

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著者:塩田武士
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2014年3月発行 講談社 283p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

母を亡くし、家族がいなくなった蒼井明日香は、遺品の中に一通の封筒を見つける。宛名には母の字で「林鋭生様」。どうやら将棋指しであるらしい。母はこの得体の知れない男に何の用があったのかー。明日香は未知の将棋界で捜索を開始する。昭和の終わりに忽然と姿を消した伝説の真剣師・林鋭生。冷血非道な男が人生のすべてを賭けた恋!笑いと勝負と情熱を描く圧倒的エンターテインメント!

【感想】

   亡くなった母親の残していた手紙の宛先である
   「林鋭生」なる将棋指しを探す明日香が
   彼にたどりつくまで。

   その道筋は容易ではなく、
   また出会う人々が奇人ばかりで、
   常識では考えられない過去の事柄が明らかになり、
   たいへん暑苦しくて
   まわりくどくて
   おかしい!

   同じ作者の『盤上のアルファ』の続編というか、
   同じ人物も出てくる話であります。

   林鋭生の父親の哲学が美しいなあ。

   大阪の人間の暑苦しさが苦手な人には
   ちょっと読むのがたいへんかも(^^ゞ。

崩壊  塩田武士   



崩壊

崩壊
著者:塩田武士
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2013年5月発行 光文社 292p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

地方都市・波山市の市議会議長が殺された。当直明けの夜、波山署の刑事・本宮宣親は遺体が安置されている病院に向かう。亡くなった議長の妻と娘は何かを隠しているようだった…。事件当時、被害者宅付近で聞こえた男女の声を手掛かりに、本宮は県警本部の若手女性刑事・平原優子と組み、事件の足取りを追う。捜査を進めていくうちに、奇しくも、本宮自身が封印していた高校時代の苦い思い出と事件が絡み合いー。時代に翻弄された人々の哀しみを丁寧に描いた感動の警察小説。

【感想】

   市議会議長殺害事件を追う刑事が
   明らかにした真実とは。

   淡々とすすむ捜査が真犯人にたどりついたとき、
   被害者・加害者そしてその家族や知人を巻き込んだ
   「崩壊」に胸がつぶれる思いになりました。

   どこで歯車が狂ったんだろう。
   この崩壊はとめられなかったのかなあ。

   これまでの塩田さんの作品は
   元気いっぱい!とかエネルギッシュ!とかアツい!
   っていう印象でしたが、
   これは静かに静かに、
   熱がうちにこもる感じでした。

ともにがんばりましょう  塩田武士   

上方新聞記者の武井涼。強引な上司の誘いで労働組合執行部に加わることに。執行部「7人の侍」は、会社という巨大な敵に立ち向かう。

ともにがんばりましょう

ともにがんばりましょう
著者:塩田武士
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2012年7月発行 講談社 333p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

不況がなんだ。会社に希望の灯をともせ。“七人の侍”+女子一名、超リアル「労働組合小説」。笑って泣いて、熱くなる。

【感想】

   冒頭の新世界でのスピードあふれる鬼ごっこにいきなり目を奪われ、
   そのまま武井と一緒に組合活動に一気に取り込まれました。
   会社員の経験はあり、組合員でもあり、
   交渉が行われていたことは知っていたものの、
   その実態は知らずにいた私に、
   アツくて濃い組合活動を体験させてくれてありがとう、です。

   武井のふがいなさにはらはらし、
   寺内の頼りがいにほれぼれし、
   源さんの可笑しさにふきだしながら、
   個性あふれる執行部メンバーの団体交渉や中央委員会での
   丁々発止のやりとりに手に汗握り読みました。

   武井が組合活動を通じて成長していくことは予想できたものの、
   最後のオチが可笑しくて受けました。
   きっとこれからも武井は組合活動で
   自分のできることを誠実にやっていくんだろうな、
   そして将来は寺内に近づけるようになるんだろうな、と
   信じられます。

   会社の従業員のためになくてはならない、
   でもその実何をやっているの?という労働組合について
   知識を得つつ、面白く楽しめる一冊でした。

女神のタクト  塩田武士 ☆ 



30歳で職も男もなくした明菜。ひょんなことから瀕死のオーケストラに関わることに。貧乏楽団と引きこもり指揮者、強すぎる女が巻き起こす、まさかの感動物語!


女神のタクト

2011年10月発行 講談社 280p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

どう見てもたよりない指揮者と、あまりに濃いメンバー。偶然、オルケストラ神戸に足を踏み入れた明菜だが、そこで封印していた「音楽」への思いを呼びさまされー。笑いがいつしか感動になる、猪突猛進・情熱物語。

感想 

   30歳で職と彼氏をなくした明菜が
   ふらりとやってきた神戸の海辺で
   不思議な老人・白石と出会う。

   彼の依頼により、とある指揮者を
   神戸の弱小オーケストラの指揮者として
   無理やり引っ張ってくる。

   そこからどんどんパワフルに
   弱小楽団や指揮者を盛り立てていく様子が描かれています。
   熱血でコミカル。そして人情深い。

   楽団のみんなが個性を発揮し
   次第にひとつになっていく勢いがいい。
   そして後半はしっとりと。

   笑いと感動をありがとう!
   
   ラフマニノフのピアノ協奏曲第三番や
   ベートーベンの交響曲第五番「運命」や
   エルガーの「エニグマ変奏曲」から「ニムレッド」など。
   音楽のシーンでは音が聞こえてくるようでした。

   弱小楽団が演奏会を開くという
   メインのストーリーのほかに、
   明菜や白石という老人、指揮者となった拓斗、
   各楽団員などのこれまでのエピソードがはさまれ、
   それがお話に奥行・陰影を与えていたように思います。

   あとコネタがいちいち面白い!
   関西出身の作家さんならではでしょうか。

盤上のアルファ  塩田武士   




盤上のアルファ

2011年1月発行 講談社 268p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

真田信繁三十三歳。家なし、職なし、目標・プロ棋士。とてつもなく迷惑な男が巻き起こすかつてなく熱い感動の物語。第五回小説現代長編新人賞選考会満場一致の完全受賞作。

感想 

   社会部から文化部に異動になった
   新聞記者・秋葉が 偶然であった
   プロ棋士になりそこねたアマの将棋指し・真田。

   同い年の真田に振り回されるうちに
   まったく将棋に興味のなかった秋葉も
   次第にその魅力にとりつかれていく。

   いっぽう真田は 過酷なプロ編入試験に向けて
   覚悟を決め 修行の日々。

   真田の周りに集まってくる
   風変わりな将棋さしたちの情熱も集まり
   ひとつのうねりとなって クライマックスへ。

   秋葉と同じように 熱い男にひきずられて
   読み終えた一冊でした。