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十字軍物語2  塩野七生



十字軍国家の希望を一身に集める若き癩王と、ジハードを唱えるイスラムの英雄サラディン。その全面対決の行方は--。聖地を巡る男たちの胸打つ物語。


十字軍物語(2)

2011年3月発行 新潮社 289p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

第一次十字軍の奮闘により、聖地イェルサレムに打ち立てられた十字軍国家。だが、イスラム側に次々と現れる有能なリーダーたちによる猛反撃を前に、防衛の側に回ったキリスト教勢力は、苦境に立たされることになった。ヨーロッパから神聖ローマ帝国皇帝とフランス王が参戦した第二次十字軍は古都ダマスカスを攻めるも、なす術なく敗走。孤立した十字軍国家を束ねる若き癩王は、テンプル騎士団と聖ヨハネ騎士団の力を借りながら総力を結集し、ジハードを唱えるイスラムの英雄サラディンとの全面対決を迎えることになった-。

感想 

   1099年の第一次十字軍の後
   第二代イェルサレム王になったボードワンが
   1118年になくなった。

   第一次十字軍を率いた人物が相次いでなくなった後
   十字軍国家はどのように維持されていたのか。
   フランス国王やドイツ皇帝が率いた第二次十字軍が
   どれほどあっけなく敗走したのか。
   その後、イスラム国からどのようにして
   攻撃され、ついにイェルサレムを奪還されるまでに
   至ったのかを
   描いたこの二作目。

   テンプル騎士団や聖ヨハネ騎士団について
   詳しく語るとともに
   十字軍の遠征と遠征の間の時期の
   防衛・維持がどれほどむずかしく
   それをある程度は十字軍国家がなしえていたことが
   繰り返し述べられていました。

   登場人物の中では 傾きつつあったイェルサレムを
   支えようとした若きボードワン4世が
   印象に残りました。

   次の本では いよいよ獅子心王・リチャード1世が
   登場するようです。
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絵で見る十字軍物語  塩野七生    




絵で見る十字軍物語

2010年7月発行 新潮社 204p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

21世紀にもつながるキリスト教vs.イスラム教、対立の原点。聖地奪還のための大遠征はどう始まり、どう戦われ、どう破綻したのか。美しく精緻な版画に付した簡潔な短文で描かれる十字軍史、最高の入門書。

感想

   ポール・ギュスターブ・ドレという画家が19世紀に描いた
   十字軍の様子(版画)を左ページに、
   関連する地図を右ページ上に、
   短い解説を右ページ下に、と
   見開き2ページの中に 読みやすくレイアウトされた
   十字軍についての入門書。

   先日読んだ「十字軍物語(1)」についてのページは
   その話が思い出され
   これからの部分については よい予習になりました。

   ドレの絵は 残酷な様子を描いていて
   きれいごとではない 十字軍物語の実情が
   伺えます。

十字軍物語(1)  塩野七生   

イェルサレム奪還を誓い、「神がそれを望んでおられる」を合言葉に、七人のキリスト教国の領主が結集。第一次十字軍の戦いはいかなる結末をみたのか。


十字軍物語(1)

2010年9月発行 新潮社 286p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

長くイスラム教徒の支配下にあった聖都イェルサレム。一〇九五年、その奪還をローマ法王率いるカトリック教会が呼びかける。「神がそれを望んでおられる」のスローガンのもとに結集したのはキリスト教国の七人の領主たち。ここに第一次十字軍が成立した。さまざまな思惑を抱えた彼らは、時に対立し、時に協力し合いながら成長し、難事を乗り越えていく。ビザンチン帝国皇帝との確執、小アジア横断、大都市アンティオキアを巡る攻防…。そしてイェルサレムを目指す第一次十字軍の戦いはいかなる結末を見たのか─。

感想

   第一次十字軍の始まりから結末までを
   諸侯にスポットを当てて書いた作品。

   世界史に疎い自分の中では 十字軍は失敗に終わっていたような
   イメージがあったのですけれど
   第一次は エルサレムを自分たちのものとして
   エルサレムとアンティオキアを中心とした
   十字軍国家を打ち立てるという成功をしていたのですね。

   ヨーロッパ各地から集まった諸侯が個性的。
   塩野さんが 彼らを人間臭く描いているので
   イメージしやすくて とても読みやすかったです。
   (ただ 名前の表記を 例えば「〇〇公△△」という人の場合
    「〇〇公」と書いたり 「△△」と書いたりされていたので
    時々 これは誰だっけ?と 前に戻って確認する必要がありました。)

   諸侯の中に タンクレディという若者がいるのですけれど
   この人がとても魅力的に描かれていました。
   戦いのセンスがあり少人数をひきいて勝つこと多数。
   また領国経営においても手腕を発揮します。
   「今なおヨーロッパ人は、それもとくに南欧の人々は、
    タンクレディという名を耳にするだけで、ほとんど自動的に、
    信義に厚くそれでいて若々しい、永遠の青年を想い起こすのである」
   (本書278p) 
   なんと 素敵な人物ではありませんか。

   「聖地解放」という目的のために
   仲たがいをしながらも いざというときには
   一致団結して戦った第一次十字軍。
   いくつかの奇跡に恵まれたとはいうものの
   目的をなしとげたことに 拍手です。
   
   (でも けっこうイスラム教徒の虐殺とか
    凄まじいことをしているんですけれどね。)

   この本が出る前に 出されていた『絵で見る十字軍物語』。
   こちらのほうも読みたくなりました。

   

   【内容情報】(「BOOK」データベースより)

   21世紀にもつながるキリスト教vs.イスラム教、対立の原点。
   聖地奪還のための大遠征はどう始まり、
   どう戦われ、どう破綻したのか。
   美しく精緻な版画に付した簡潔な短文で描かれる十字軍史、
   最高の入門書。

ローマ人の物語15 ローマ世界の終焉   塩野七生  ★ 



内容(「MARC」データベースより)
歴史に比類なき大帝国は、いつ、どのようにして滅んだのか-。ローマが「なぜ」よりも「どのように」衰亡していったのかに重点を置いて描く。1300年に及ぶ古代ローマ興亡のドラマの完結編。


15冊 ありがとう。