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ディーセント・ワーク・ガーディアン  沢村凛   



ディーセント・ワーク・ガーディアン

ディーセント・ワーク・ガーディアン
著者:沢村凛
価格:1,785円(税込、送料込)
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2012年1月発行 双葉社 364p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

「人は、生きるために働いている。だから、仕事で死んではいけないんだ」。労働基準監督官である三村は、“普通に働いて、普通に暮らせる”社会をめざして、日々奮闘している。行政官としてだけでなく、時に特別司法警察員として、時に職務を越えた“謎解き”に挑みつつー。労働基準監督官と刑事の異色コンビが、無人化工場内での殺人事件に立ち向かう!(第5話「フェールセーフの穴」)ほか5編。

【目次】(「BOOK」データベースより)

転落の背景/妻からの電話/友の頼み事/部下の迷い/フェールセーフの穴/明日への光景

【感想】

   労働基準監督署で働く労働基準監督官・三村が主人公。
   こういう職業の話って読んだことがなかったから
   「真っ当な労働」を守ることの大切さや難しさが
   とても興味深かった。

   三村が人情の面からも問題を解決していこうとするのもいい感じ。

   三村が問題のある職場に行って
   それを解決していくっていう話が続く短編集。

   働いている人の実態をよく見て解決してくれる三村が
   有難く立派だけれど、
   それだけに最後の問題と家庭の問題はなんだかなぁ。

   真っ当に働いている三村こそ報われてほしいよぉ。
   そこが残念でした。




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脇役スタンド・バイ・ミー  沢村凛


脇役スタンド・バイ・ミー

2009年4月発行 新潮社 254p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

鳥になりたいと祈る老女。彼女に何をしてあげられるだろうか…穏やかに暮らす“主役”の生活に忍びこむ、ミステリアスな“脇役”たち。騒音とともに消えた女、真夜中に廃屋でひとり眠る少女、前世を占えると告げる美女─すべての謎が解決したとき、あなたの胸に浮かび上がる“脇役”の本当の姿とは?いつもは主人公のあなたも、他人の人生では、脇役。傍らに立ち、手を差し伸べるか、あるいは─。再読必至の連作ミステリー。

【目次】(「BOOK」データベースより)

鳥類憧憬/迷ったときは/聴覚の逆襲/裏土間/人事マン/前世の因縁/脇役の不在

感想

   洒落た風合いの連作短編ミステリー集です。
   ある町で起こった事件を解決に導く主人公たちと脇役の姿が
   端正な文章でつづられていきます。

   事件の謎解きと
   それによって動き出す 主人公たちの人生模様との 
   二つの観点から楽しめました。

   第二章の「迷った時は」が一番好き。
   ポリアンナの「よかった探し」
   ジンメルの「至上の処世術は、妥協することなく適応することである」
   網阪先輩の「迷ったときは、ツモ切り」
   この3つがあれば 人生うまく乗り越えられるかも。

   最終章の趣向は ファンタジーノベルも書かれる
   (というか そっちが本筋?)
   沢村さんならではかもしれません。

ヤンのいた島  沢村凛    

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1998年12月発行 新潮社 254p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

幻の生物が住み、不思議な力を持つヤンに「守られてきた南洋の孤島」。この島に待ち受けているのは、開発か自然保護か―現実社会が抱える問題を軽やかな文章と卓抜な発想で描き切る南の島の冒険物語!第10回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。

感想

   幻の生物「ダンボハナアルキ」を探して 日本からやってきた瞳子が
   現地の住民と合流し 開発か自然保護かを突きつけられながら
   冒険を続けていきます。
   「ヤン」は現地住民にとって 「神」のような存在。
   冒険を続ける中で 瞳子とヤンは同じ夢を見て
   島の将来を案じ続けます。
   現実と夢の世界が入り乱れて ラストはさらに混沌として
   驚きの結末へ。
   ファンタジーですが ゲリラ戦には現実感があり
   自然保護と開発という 今も世界で重大な問題について
   考えさせられました。

カタブツ  沢村凛    


カタブツ

単行本版 2004年7月発行 講談社 247p
文庫本版 2008年7月発行 講談社 305p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

家庭がありながら運命的な出逢いをしてしまった二人、人の世話ばかり焼いてしまう癖を恋人に咎められる青年、息子が事故に遭遇しても足がすくんで助けられない夢にうなされる母親、隣室の女性がストーカーに殺されたのに何もしなかったと非難される男。誠実な人々の窮地を描いて共感を呼ぶミステリー集。

【目次】(「BOOK」データベースより)

バクのみた夢/袋のカンガルー/駅で待つ人/とっさの場合/マリッジブルー、マリングレー/無言電話の向こう側

感想

   新潮社の「波」で 新作の「脇役スタンド・バイ・ミー」が
   激賞されつつ紹介されていて その中でこの「カタブツ」も
   絶賛されていたので 読んでみました。

   沢村凛さんといえば 日本ファンタジーノベル大賞関係で
   デビューなさった作家さんですし 私の唯一読んだ
   「黄金の王 白銀の王」も圧倒的なファンタジー作品でしたので
   このような日常のミステリーを書かれているとは
   知りませんでした。

   著者によるあとがきによると「地味でまじめな人たちに
   スポットライトをあてたくて」書かれた本だそうです。
   ファンタジーとは対極な日常が ひとひねりされ
   描かれている短編集です。   
   主人公をつとめるまじめな人々が 愛おしいです。
   だからといって 彼らをを賛美するだけでないところが
   怖ろしくもあります。

   6篇の中で私の好きなのは
   「バクのみた夢」「とっさの場合」「無言電話の向こう側」でした。  

黄金の王白銀の王  沢村凛  ★ 




2007年10月発行 幻冬舎

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

百数十年にわたり、国の支配をかけて戦い続けてきた鳳穐一族と旺廈一族。生まれた時から「敵を殺したい」という欲求を植えつけられていた二人の王。だが、彼らは過去のしがらみを断ち切った。そして、争いのない平和な世の中を作りたいという思いを理解し、陰で協力し合う道を選んだ。しかし、それは想像以上に厳しいものだった…。敵に捕われの身となった王と、混乱する二つの国をなだめて統べる王。二人が思い描いた理想は、はたして実現することができるのか。

感想

   小野不由美の「十二国記シリーズ」に似た世界観でしょうか。
   とても面白く 引き込まれました。
   最後がもうちょっとなんとかならんのか・・・とは思いました。
   (無理やり終わらせた感じ?もう少し話が続いて欲しかった・・・)