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みのたけの春  志水辰夫



2008年11月発行 集英社 357p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

時は幕末。北但馬の農村で暮らす清吉は、病身の母と借金を抱えながらつましい暮らしを送っていた。ある日、私塾仲間の民三郎が刃傷沙汰を引き起こしてしまう。友を救おうと立ち上がる清吉。だがこの一件の波紋は思わぬ形で広がってゆき―。若者たちが「新しい国」という夢に浮かされた時代、変わりばえのしない日々のなかに己の生きる道を見出そうとした男の姿を描く、傑作時代小説。

感想

   清吉は郷士身分の青年。
   優秀で人柄も良く ひとかどの人物になれそうなのに
   身分や家の貧しさや病気の母が足かせとなり 
   とびたつことができません。
   地元で 事が起こるたび その人柄・能力を見込まれて
   解決に手を貸すよう 借り出されるのですが
   いい方向にはむかうのですが 結局
   どれも 行き違いや時代や身分やらで うまくいきません。
   最後まで そんな感じで もやもやしたものが残ります。
   それが「身の丈の春」なんでしょう。
   身分制度の厳しかった時代の空しさを感じさせつつ
   清吉の清廉な人柄に救われる思いもします。

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青に候  志水辰夫 




内容(「BOOK」データベースより)

心ならずも国を追われ江戸へもどってきたものの、なぜか行く手に波紋が起こる。秘めた想いが心の支え。出会いと別れ、許しと再生。自分探しの旅がはじまる。ほとばしる情念と、あふれる叙情、みずみずしい感性で謳い上げた問題作。会心の時代小説デビュー作。

いまひとたびの  志水辰夫 



内容(「BOOK」データベースより)
ドライブに連れてって。赤いオープンカーで―交通事故で夫を亡くして以来、車椅子の生活を送ってきた叔母の願いは意外なものだった。やがて男は叔母の秘められた思いと、ある覚悟に気づくが…(「いまひとたびの」)。大切な人と共有した「特別な一日」の風景と時間。それは死を意識したとき、更に輝きを増す。人生の光芒を切ないほど鮮やかに描きあげて絶賛された傑作短編集。