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ドライブインまほろば  遠田潤子   



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2018年10月発行 祥伝社

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

奈良県南部の秘境の村を通る峠越えの旧道沿いで、細々と営業を続ける「ドライブインまほろば」。ある日、憂と名乗る少年が幼い妹を連れて現れ、「夏休みが終わるまでここに置いてください」と懇願する。一人娘を喪った過去を持つ店主の比奈子は、逡巡の末、二人を受け入れた。だが、その夜更け、比奈子は月明かりの下で慟哭する憂に気付く。震える肩を抱きしめる彼女に、憂は衝撃の告白をはじめた…。

【感想】

   少年が義父を殺すというショッキングなシーンから始まる。

   虐待、DVなどの背景をもつ登場人物たちが
   さびれた道路沿いにあるドライブインに集まってきて…。

   それぞれの抱えているものが重くてはぁ~と思ったけれど、
   ページを繰る手は止まらなかった。

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オブリヴィオン  遠田潤子   



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2017年10月発行 光文社

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

森二が刑務所を出た日、塀の外で二人の「兄」が待っていたー。自らの犯した深い罪ゆえに、自分を責め、他者を拒み、頑なに孤独でいようとする森二。うらぶれたアパートの隣室には、バンドネオンの息苦しく哀しげな旋律を奏でる美少女・沙羅がすんでいた。森二の部屋を突然訪れた『娘』冬香の言葉が突き刺さるー。森二の「奇跡」と「罪」が事件を、憎しみを、欲望を呼び寄せ、人々と森二を結び、縛りつける。更に暴走する憎悪と欲望が、冬香と沙羅を巻き込む!森二は苦しみを越えて「奇跡」を起こせるのか!?

【感想】

   ずっしりと読み応えのある遠田さんの小説。

   妻を殺し刑期を終え社会復帰をしようとする男性を襲う
   しがらみ、
   過去の強烈な経験、
   そして新たな出会い。

   やるせなさに覆われているけれど、
   そこで踏みとどまる彼の強さに惹かれ、
   物語に力強く引き込まれました。

冬雷  遠田潤子   



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冬雷 [ 遠田潤子 ]
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2017年4月発行 東京創元社 334p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

大阪で鷹匠として働く夏目代助。ある日彼の元に訃報が届く。12年前に行方不明になった幼い義弟・翔一郎が、遺体で発見されたと。孤児だった代助は、日本海沿いの魚ノ宮町の名家・千田家の跡継ぎとして引き取られた。初めての家族や、千田家と共に町を守る鷹櫛神社の巫女・真琴という恋人ができ、幸せに暮らしていた。しかし義弟の失踪が原因で、家族に拒絶され、真琴と引き裂かれ、町を出て行くことになったのだ。葬儀に出ようと故郷に戻った代助は、町の人々の冷たい仕打ちに耐えながら、事件の真相を探るが…。

【感想】

   因習や伝統や
   狭い人間関係にしばられた田舎町で起こった悲劇。
  
   鷹匠を目指す若者と巫女になる運命の少女の悲恋。

   いや~やるせない。

   若者らをいいように振り回して、
   お前らみんなクズだと大人たちに言ってやりたい。

蓮の数式  遠田潤子   



蓮の数式

蓮の数式
著者:遠田潤子
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2016年1月発行 中央公論新社 316p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

不妊治療で婚家から孤立する女が出会ったのは自らの生い立ちと算数障害に悩む男。私たちは不良品じゃない。愛を忘れた女と愛を知らない男の逃避行がはじまる。

【感想】

   はー。

   夫と義母に嫌味を言われ続けられている女性と
   ディスカリキュリアの男性が出会い、
   逃避行を始める。

   次第に見えてくる男性の過去。

   よくもこれだけ
   やりきれないことが連なるものだと容赦なく苦しい。

   最後の蓮田の美しさに
   男性も救われたのだろうか。

お葬式  遠田潤子  ☆   



お葬式

お葬式
著者:遠田潤子
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2015年2月発行 角川春樹事務所 287p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

尊敬する父親が、百合の花を買いに出かけて事故死した。二年前に母親を亡くして以来、父と二人きりで仲良く暮らしてきた大学生の息子・在は、几帳面な字で書かれた父親の驚くべき遺言を手にする。徐々に明らかになっていく父親の過去は、在の想像を超えた残酷なものであったが…。慈愛の心に満ちた者たちを瑞々しい筆致で描ききった、著者渾身の長篇!

【感想】

   これもひとつの愛の形なんだろう。

   息詰まるような物語に
   読み終えて深呼吸。

   父一人息子一人の家庭。

   その理想の父が事故死したあと
   大学生の息子が探り当てた
   父の真の姿に胸をつかれた。

   雨の中進んだ物語は
   明るい夏の光の中に昇華していき
   美しい余韻。

雪の鉄樹  遠田潤子  ☆   



雪の鉄樹

雪の鉄樹
著者:遠田潤子
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2014年3月発行 光文社 365p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

母は失踪。女の出入りが激しい「たらしの家」で祖父と父に育てられた庭師の雅雪は、両親を失った少年、遼平の世話をしてきた。しかし遼平の祖母は雅雪に冷たく当たり続ける。雅雪も、その理不尽な振る舞いに耐える。いったい何故なのか?そして14年前、雅雪が巻き込まれた事件の真相は?耐え続ける男と少年の交流を軸に「償いと報い」を正面からとらえたサスペンス。

【感想】

   凄い本読んだ。

   どんなに拒否され蔑まれても、
   自分を殺したまま、ある少年の面倒を見続けている
   庭師の青年・雅雪。

   彼はなぜそこまでして少年の面倒を見ているのか、
   彼は何を待っているのか。

   つらい状況と
   次第次第に明らかになる真相に
   ずっしりと絡め取られて一気読み。

   クライマックスからのラストがまた、
   もう、とんでもなくよかったんだけれど、
   ネタバレになっちゃうので書けないのが
   うーうーうー。

鳴いて血を吐く  遠田潤子   



最低の悪女をめぐる傑作ミステリ
離婚して経済的に困窮しているギタリスト・多聞のもとに、人気歌手・実菓子のロングインタビューの仕事が舞い込んだ。多聞と実菓子は幼いころ同じ家で育ち、しかも多聞の亡父と亡兄はともに実菓子の夫であった・・・。

鳴いて血を吐く

鳴いて血を吐く
著者:遠田潤子
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2012年8月発行 角川書店 325p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

人気歌手・実菓子への取材で明らかになる旧家の秘密、過去の事件の真相ー新鋭による傑作ミステリ。

【感想】

   田舎の敵対する旧家二つ。
   複雑な人間関係の中で育った少年二人と少女一人。

   大きくなり子供の頃の異常な日を思い出すと
   浮かび上がる新たな真実。

   旧弊や大人たちの姑息さに振り回された子供たちを
   哀しく思いながらも、
   真実に近づいて行く過程にぞくぞく。

   同じ遠田さんの『アンチェルの蝶』と同じように
   ねっとりと熱い、絡みつくような物語。

   地を這うような主人公たち、過酷な人生にぐったりするけれど、
   読み終えて前を向く力強さも生まれてくる。

   実菓子がこれからは生の喜びを歌えることを信じている。



アンチェルの蝶  遠田潤子 ☆ 




アンチェルの蝶

2011年12月発行 光文社 376p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

劣悪な環境から抜け出すため、罪無き少年は恐るべき凶行に及んだ。25年後の夜。大人になった彼に訪問者が。それは、救いか?悪夢の再来か。

感想 

   いやいやいやいや、
   これは凄くて暑苦しくてやるせなくて哀しくて。

   大阪で小さくて汚い飲み屋をやってる藤太は
   中学校の同級生と25年ぶりに再会。
   小さな女の子を預けられる。

   そこから中学時代の過去・今までの秘密が
   明らかにされていく。
   
   一気読みでした。

   彼らの過去が悲惨で酷くて
   こんなことで傷ついている子が現実にいたら
   本当に悲しい。

   物語の後に生き続ける人は
   過去のしがらみを断ち切り幸せになってほしいと
   心から願いました。

   遠田さんのデビュー作『月桃夜』は
   ファンタジーだったのに
   これは全然違う雰囲気でびっくりです。


月桃夜  遠田潤子   


月桃夜

2009年11月発行 新潮社 280p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

想いは人知れず、この世の終わりまで滾り立つ─。死んでもいいと海を漂う茉莉香に、虚空を彷徨う大鷲が語りかける。熱く狂おしい兄の想いを、お前はなかったことにできるのか?かつて二百年前の奄美にも、許されぬ愛を望んだ兄妹がいた…。苛酷な階級社会で奴隷に生まれた少年は、やがて愛することを知り、運命に抗うことを決意する。第21回「日本ファンタジーノベル大賞」大賞受賞作。

感想

   現代の「海のはなし」と過去の「島のはなし」で
   交互に語られる二組の兄妹の禁忌の愛。
   
   奄美の島の伝統や封建的な社会や神話の中で 
   出会い兄妹となったフィエクサとサネンの
   お互いを想いあうがゆえに 歯車が狂い
   転がっていく運命が哀しい。

   現代の話のほうに 少し感情移入しづらかったのと
   なぜか文章が読みにくかったです。

   山の神から「憐れなフィエクサ、愚かなサネン」と
   呼ばれた過去の兄妹の哀しい結末でしたが
   現代と過去が出会うことにより
   フィエクサが希望をもって「この世の終わり」を
   待つ覚悟をもつという 明るさのあるラストだったのが
   救われた心持となりました。