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樽とタタン  中島京子   



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樽とタタン [ 中島 京子 ]
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2018年2月発行 新潮社 224p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

あの店に来ていた人たちは、誰もがどことなく孤独だった。小さな喫茶店でタタンと呼ばれた私が、常連客の大人たちから学んだのは、愛の不平等やしもやけの治し方、物語の作り方や別れについて。甘酸っぱくてほろ苦いお菓子のように幸せの詰まったものがたり。

【感想】

   小学校の放課後を喫茶店で過ごしていた女の子が見聞きしたことを
   大人になった本人が思い出して綴っていく連作短編集。

   いろんな出来事、いろんな人物。

   それは主人公が
   あとから脚色したものもあるかもしれないけれど、
   確かな手触りをもって届いてきた。

   冷静にみると深刻な話も多いのに、
   語り口にユーモアが感じられて
   (まだ世の中をよくわからない女の子目線だから?)、
   読んでいてとても楽しかった。

   主人公の祖母が語る死生観がすごくしっくりきて好き。

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ゴースト  中島京子  ☆   



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ゴースト [ 中島京子 ]
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2017年8月発行 朝日新聞出版

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

目をこらすと今も見える鬱蒼とした原宿の館に出没する女の子、二〇世紀を生き抜いたミシン、おじいちゃんの繰り返す謎の言葉、廃墟と化した台湾人留学生寮。温かいユーモアに包まれ、思わず涙があふれる7つの幽霊連作集。

【目次】(「BOOK」データベースより)

原宿の家/ミシンの履歴/きららの紙飛行機/亡霊たち/キャンプ/廃墟/ゴーストライター

【感想】

   ゴーストが出てくるお話7編。

   けれど怖くなく、哀しい。

   そのゴーストたちがどれも戦争に関係しているから、
   二重の意味で。

   恨みや憎しみを強調することなく
   上品に語られるからこそ、伝わるものがある。

   8月に読むにふさわしい一冊でした。

彼女に関する十二章  中島京子   



彼女に関する十二章

彼女に関する十二章
著者:中島京子
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2016年4月発行 中央公論新社 256p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

どうしたって違うこれまでとこれから…更年期世代の感慨を上質のユーモアに包んで描く。

【感想】

   50歳・兼業主婦に訪れる様々な変化。

   そんな折、彼女は
   60年前の本・伊藤整の
   『女性に関する十二章』を手に取る機会があり、
   そこに書かれてあることと
   自分に起こった変化とを引き比べて考える…。

   現代に対する
   上品で可笑しみのある風刺が効いた一冊。

   ふふ。

長いお別れ  中島京子   



長いお別れ

長いお別れ
著者:中島京子
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2015年5月発行 文藝春秋 263p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

帰り道は忘れても、難読漢字はすらすらわかる。妻の名前を言えなくても、顔を見れば、安心しきった顔をするー。認知症の父と家族のあたたかくて、切ない十年の日々。

【感想】

   認知症をわずらった東昇平と
   妻・三人の娘の十年間。

   だんだん衰えていく昇平と、
   それに伴い深刻さをましていく介護の日々。

   書きようによっては
   とても悲惨なお話になりそうなところ、
   ユーモラスな語り口、
   妻の夫を大切に想う気持ちで
   あたたかい印象に。

   現実もこうあれればいいのだけれど。
   なかなか。

パスティス 大人のアリスと三月兎のお茶会  中島京子   



パスティス

パスティス
著者:中島京子
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2014年11月発行 筑摩書房 220p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

大人のお茶会へ、ようこそ。あなた、どこかへ辿りつけるでしょうか。騙されたと思ってひと口、飲んでみてください。美味しいです。心地よく酔います。楽しいです。そして、ちょっと怖いです。魅惑のパスティーシュ小説集。

【目次】(「BOOK」データベースより)

満願/Mとマットと幼なじみのトゥー/夢一夜/腐心中/カレー失踪事件/ムービースター/毒蛾/青海流水泳教室/王様の世界一美しい服/親指ひめ/伏魔殿/新しい桃太郎のおはなし/国際動物作家会議/寒山拾得/富嶽百景/ゴドーを待たっしゃれ

【感想】

   太宰治の『満願」や
   アンデルセンの『親指姫』など、
   16の話のパスティーシュ。

   元の話を知らないものは
   きちんと読み取れてないと思うのだけど、
   それでも全体を通じて
   くすっとしたり、ぞっとしたり、
   それぞれの味わいを楽しませてもらいました。

   お話によって、
   活字を変えたり、
   紙を変えたりして、
   おしゃれな本! 

   でも日本の今を示しているお話を読んで
   暗い気持ちになったりもしました…。

かたづの!  中島京子  ☆   


かたづの!

かたづの!
著者:中島京子
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2014年8月発行 集英社 383p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

慶長五年(1600年)、角を一本しか持たない羚羊が、八戸南部氏20代当主である直政の妻・祢々と出会う。羚羊は彼女に惹かれ、両者は友情を育む。やがて羚羊は寿命で息を引き取ったものの意識は残り、祢々を手助けする一本の角ー南部の秘宝・片角となる。平穏な生活を襲った、城主である夫と幼い嫡男の不審死。その影には、叔父である南部藩主・利直の謀略が絡んでいたー。次々と降りかかる困難に、彼女はいかにして立ち向かうのか。波瀾万丈の女大名一代記!

【感想】

   ほぉ~おもしろかった!

   江戸時代初期、
   八戸~遠野で女大名となった袮々の
   争わず、公正な姿勢を貫いた一代記。

   そのそばにはいつも一本角の羚羊がいて、
   彼が袮々の一生を語ります。

   骨太なんだけど、
   河童や猿などもでてくるユーモラスなファンタジーでもあり。
   
   歴史小説でありながら、
   今の時代への警鐘も感じられる。

   でも決して声高でなく、
   おかしみのある語り口にひきこまれました。

   袮々も片角も河童もとってもキュート。

   遠野の河童の起源がこんなところにあるとは!(笑) 

   そしてラストシーンが思いもよらなくて
   感動しました。

妻が椎茸だったころ  中島京子   



オレゴンの片田舎で出会った老婦人が、禁断の愛を語る「リズ・イェセンスカのゆるされざる新鮮な出会い」。暮らしている部屋まで知っている彼に、恋人が出来た。ほろ苦い思いを描いた「ラフレシアナ」。先に逝った妻がレシピ帳に残した言葉が、夫婦の記憶の扉を開く「妻が椎茸だったころ」。卒業旅行で訪れた温泉宿で出会った奇妙な男「蔵篠猿宿パラサイト」。一人暮らしで亡くなった伯母の家を訪ねてきた、甥みたいだという男が語る意外な話「ハクビシンを飼う」。
5つの短編を収録した最新作品集。

妻が椎茸だったころ

妻が椎茸だったころ
著者:中島京子
価格:1,365円(税込、送料込)
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2013年11月発行 講談社 172p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

「人」への執着、「花」への妄想、「石」への煩悩…ちょっと怖くて愛おしい五つの『偏愛』短篇集。

【目次】(「BOOK」データベースより)
リズ・イェセンスカのゆるされざる新鮮な出会い/ラフレシアナ/妻が椎茸だったころ/蔵篠猿宿パラサイト/ハクビシンを飼う

【感想】

   帯には
   「ちょっと怖くて愛おしい五つの『偏愛』短編集」
   とあります。

   偏愛が過ぎてちょっとどころか
   すごくぎょっとさせられたものもありますが、
   表題作は夫婦の愛がしみじみ味わい深くてよかった~。

   その他の短編もどれも不思議な世界が広がり印象的!

のろのろ歩け  中島京子  ☆   



北京、台湾、上海。刻々と変化する隣国を訪れた3人の女達が未知の風景の中で出会う、未知の自分。飄々とした異国情緒溢れる中篇集。

のろのろ歩け

のろのろ歩け
著者:中島京子
価格:1,365円(税込、送料込)
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2012年9月発行 文藝春秋 223p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

『北京の春の白い服』-1999年、中国初のファッション誌創刊に向けて派遣され北京で奔走する夏美。『時間の向こうの一週間』-2012年の上海、赴任したばかりで多忙な夫の代わりに家探しを引き受けた亜矢子。『天燈幸福』-「台湾に三人おじさんがいるのよ」という亡き母の言葉を手がかりに旅に出た美雨。時間も、距離も越えて、新しい扉をひらく彼女たちの物語。

【目次】(「BOOK」データベースより)

北京の春の白い服/時間の向こうの一週間/天燈幸福

【感想】

   北京・上海・台湾を訪れた3人の日本人女性の話。

   土地に違和感を持ちながらも次第に馴染んでいき、
   新たな目を持つようになる主人公たちの心情が
   せつないほど伝わり、
   テレビでしか見たことのない現地の様子も
   気温や埃などまで感じられる、
   印象的な一冊。

   それぞれ女性は偶然出会った現地の男性に
   案内をしてもらうのだけど、
   かすかなロマンス風味も素敵でした。

   上海を訪れる話の「時間の向こうの一週間」が特に好きです。
   夢のようで、でも忘れられない一週間。

   『タンタンの冒険・青い蓮』をぜひ読んでみたいです。

眺望絶佳  中島京子 ☆ 



東京タワーがスカイツリーに変わる時。もの悲しくも優雅な東京短篇集。
自分らしさにもがく人々の、ちょっとだけ奇矯な日々。客に共感メールを送る女性社員、倉庫で自分だけの本を作る男、夫になってほしいと依頼してきた老女。中島ワールドの真骨頂!



2012年1月発行 角川書店 197p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

昭和33年、東京タワーが立ったあの頃から遠くここまで来てしまった。それでもわたしたちは立っていなければならない。スカイツリーのように。もの悲しくも優雅な、東京タワーとスカイツリーの往復書簡。2011年の静謐と小さな奇跡を切りとった、「東京」短篇集。

【目次】(「BOOK」データベースより)

眺望良し。「往信」/アフリカハゲコウの唄/倉庫の男/よろず化けます/亀のギデアと土偶のふとっちょくん/今日はなんだか特別な日/金粉/おさななじみ/キッズのための英会話教室/眺望良し。「復信」

感想 

   ほわぁ、よかった。

   スカイツリーが眺める今と
   東京タワーが眺めるこれまで。

   二つのタワーが見つめる東京での
   ユーモラスだったりロマンチックだったり
   切なかったり不思議だったりする8つの話。

   それぞれの味わいを堪能し、
   東京タワーの復信には勇気づけられました。

   



東京観光  中島京子   



恋情、妄想、孤独、諧謔…中島京子ワールドへようこそ

女の部屋の水漏れが、下に住む男の部屋の天井を濡らした。女が詫びに訪れたのをきっかけに二人は付き合い出し、やがて男は不思議な提案をするが・・・。(「天井の刺青」)。直木賞作家が紡ぐ珠玉の7篇。


東京観光

2011年8月発行 集英社 217p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

疑惑、珍妙、孤独、当惑、思慕、哀愁。あのとき、あの場所、彼と彼女の風景ー直木賞作家・中島京子初短篇集。

【目次】(「BOOK」データベースより)

植物園の鰐/シンガポールでタクシーを拾うのは難しい/ゴセイト/天井の刺青/ボジョとユウちゃんとなぎさドライブウェイ/コワリョーフの鼻/東京観光

感想 

   『ハブテトルハブテトラン』や『花桃実桃』や
   直木賞をとった『小さいおうち』などとは
   全然違う不思議な雰囲気の短編集。

   2007年から2011年にかけて
   あちらこちらの媒体に発表された短編を
   集めたもの。

   あちらこちらに時期を変えて発表されたものとはいえ
   やはり似たようなにおいがします。
   これが中島京子さんの本質なのかな?

   「シンガポールでタクシーを拾うのは難しい」は
   旅先で険悪になる夫婦のお話なんですが
   なんだか身につまされます。。。(笑)