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凍える牙  乃南アサ ☆



音道貴子。年齢、三十と少々。職業、刑事。離婚歴あり。


凍える牙

単行本版 1996年4月発行 新潮社 380p
単行本・新装版 2007年11月発行 新潮社 401p
文庫本版 2000年2月発行 新潮社 520p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

深夜のファミリーレストランで突如、男の身体が炎上した!遺体には獣の咬傷が残されており、警視庁機動捜査隊の音道貴子は相棒の中年デカ・滝沢と捜査にあたる。やがて、同じ獣による咬殺事件が続発。この異常な事件を引き起こしている怨念は何なのか?野獣との対決の時が次第に近づいていた―。女性刑事の孤独な闘いが読者の圧倒的共感を集めた直木賞受賞の超ベストセラー。

感想

   もう何冊目か分からなくなりましたが
   「夏の文庫フェア」で買った本の中の1冊です。

   警察の中でも珍しい女性刑事の音道貴子が配属された
   男の身体が炎上した事件の捜査本部。

   貴子が 警察の中で感じる疎外感と
   事件の真相を探る緊張感とが
   あいまって どんどんお話の中にひきこまれていきました。

   野獣を追いかけるため
   白バイに乗って走る貴子の姿が
   鮮やかに美しく想像でき 
   貴子の普段の哀しみが どこかに昇華されていくような
   そんな錯覚も覚えました。
   きっと 貴子もあの時だけは いろいろな理不尽なことを
   忘れて 単なる一つの生き物として走っていたに違いありません。
   とても素晴らしいシーンでした。

   
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ニサッタ、ニサッタ  乃南アサ 「今日どんな本をよみましたか?(197358)」 

会社の倒産をきっかけに、何をやっても裏目裏目に。気がつけば負け組のワーキングプアになっていた青年を主人公に、現代の幸福を探す、直木賞作家の長編小説!


ニサッタ、ニサッタ

2009年10月発行 講談社 513p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

最初の会社を勢いで辞め、二番目の会社が突然倒産し、派遣先をたて続けにしくじったときでも、住む場所さえなくすことになるなんて、思ってもみなかった。ネットカフェで夜を過ごすいま、日雇いの賃金では、敷金・礼金の三十万円が、どうしても貯められない。失敗を許さない現代社会でいったん失った「明日」をもう一度取り返すまでの物語。

感想

   「ニサッタ」はアイヌ語で「明日」の意味。

   主人公・耕平は 自分の我儘や 不注意や 不運などで
   次々と職業をなくしていきます。
   自分のせいだけではない場合もあるのですが
   ほとんどは 耕平のせい。
   こんな子が息子なら たまりませんわ。

   うまくいきそうになっても 「はぁ~またぁ?!」と
   職をなくしたりするんですよね。
   何度も 今度こそは信用したいという気持ちを裏切られました。

   最後の最後になって なんとか明日がみえてきましたが
   本当にうまく行くのか 実は半分疑っています。
   耕平にとって 守りたいものがみつかったので 
   今度こそ大丈夫だと信じたいのですけれど。

駆けこみ交番  乃南アサ 「今日どんな本をよみましたか?(197358)」 


駆けこみ交番

単行本版 2005年3月発行 新潮社 326p
文庫本版 2007年9月発行 新潮社 427p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

新米巡査の高木聖大は、世田谷区等々力の交番に赴任した。大事件などない閑静な住宅街で、不眠症のおばあさん神谷文恵の夜の話し相手が聖大の目下の役割だった。ところが、ひょんなことから、聖大は指名手配中の殺人犯を逮捕するという大手柄を挙げた。以降、文恵の態度が微かに変化する。文恵を含む七人の老人グループが聖大に近づいてきた…。人気沸騰中、聖大もの四編を収録。

【目次】(「BOOK」データベースより)

とどろきセブン/サイコロ/人生の放課後/ワンワン詐欺

感想

   「ボクの町」でデビューした高木聖大巡査の続編です。
   見習いから 正式に巡査となりました。

   地域のお年寄りグループ「とどろきセブン」に
   可愛がられながら 成長していく様子を楽しめました。

   まだまだ 続編がありそうです。

ボクの町  乃南アサ ☆ 「今日どんな本をよみましたか?(197358)」 

各社 夏の文庫フェアから 未読のものを読んでみよう~
の 新潮文庫の100冊から1冊目。


ボクの町

単行本版 1998年9月発行 毎日新聞社 426p
文庫本版 2001年1月発行 新潮社 516p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

警視庁城西署・霞台駅前交番に巡査見習いとして赴任した高木聖大は、研修初日から警察手帳に彼女のプリクラを貼っていたことがバレるような、今風のドジな若者。道案内、盗難届の処理、ケンカの仲裁などに追われるが、失敗の連続でやる気をなくしていた。が、所轄の同期見習いが犯人追跡中に大ケガを負ったことで俄然、職務に目覚める。聖大の成長をさわやかに描くポリス・コメディ。

感想

   初・乃南作品でした。
   こうして 初読みの作家さんに出会えるきっかけとなるので
   文庫フェアはありがたいですね。

   お話は 高木君のてんやわんやの物語。
   短気で 軽くて でも熱血漢な高木君が
   あれこれトラブルを起こしつつ 成長していくお話でした。