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さわらびの譜  葉室麟   


さわらびの譜

さわらびの譜
著者:葉室麟
価格:1,575円(税込、送料込)
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2013年10月発行 角川書店 265p

【内容情報】

扇野藩の重臣、有川家の長女・伊也は、藩の弓上手、樋口清四郎を負かすほどの腕前。競い合ううち清四郎に惹かれる伊也だったが、妹の初音に清四郎との縁談が。くすぶる藩の派閥争いが彼らを巻き込む。長編時代小説。

【感想】

   扇野藩の重臣、有川家の長女・伊也は
   弓矢小町とよばれる存在。

   他流の弓上手・樋口清四郎と腕比べをして
   その人物・技に惹かれるが
   その恋心は藩内抗争に利用されていく…というお話。

   藩内抗争の中、
   伊也が妹・初音とお互いを思い合う気持ちが
   やさしくてよかった。

   しかし展開が強引だったかな~。
   あと、伊也の行動がけっこう考えなしなのが
   あれれ、という感じだし、
   初音が藩の重臣の娘なのに
   源氏物語の巻の名前を知らないっていうのも
   そういうものなのかな?って思っちゃった。

   でもクライマックスシーンは美しかったです。
   ドラマ化したら映えそう。

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おもかげ橋  葉室麟   

武士とは命懸けで人を信じるものーー。
三人の男女の儘ならぬ人生を哀歓豊かに描く、傑作時代小説!!

宿縁で結ばれた三人の男女、一生に一度の純恋の結末とは?

おもかげ橋

おもかげ橋
著者:葉室麟
価格:1,680円(税込、送料込)
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2013年1月発行 幻冬舎 297p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

剣は一流だが、道場には閑古鳥が鳴く草波弥市。武士の身分を捨て、商家に婿入りした小池喜平次。二人は、彼らを裏切り国許から追放した勘定奉行の娘で初恋の女・萩乃と、十六年ぶりに江戸で再会し、用心棒を引き受ける。一方、国許では、かつて化け物と恐れられた男が藩政に返り咲き、藩を二分する政争の余波が、二人にも及ぼうとしていたー。

【感想】

   藩の揉め事が原因で
   浪人となった弥市と商人となった喜平次。

   二人の初恋の人・萩乃と再会したことにより、
   藩の揉め事にまた巻き込まれていく…。

   とぼけた弥市とよく気の回る喜平次のコンビは
   いい味だと思うけれど、
   萩乃がふらふらしていてあまり好感を持てなかったぞ。

螢草  葉室麟  ☆   



早くに両親を亡くし十六歳で奉公に出た菜々だったが、主人の風早市之進が無実の罪を着せられてしまう。驚くことに市之進を嵌めたのは、無念の死を遂げた父の仇敵その男だった。
風早家の幼き二人の子を守るため菜々は孤軍奮闘し、そして一世一代の勝負に出るーー
軽妙洒脱にして痛快な時代エンターテインメント!

螢草

螢草
著者:葉室麟
価格:1,575円(税込、送料込)
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2012年12月発行 双葉社 320p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

菜々は武家の娘から女中に身を落としても、いつも元気よく朗らかで、心に一点の曇りもない。前を向いてゆく。切腹した父の無念を晴らすという悲願を、その十六歳の小さき胸に抱えながら。個性豊かな登場人物たちが、じんわりとした温かみを醸成する、極上の葉室エンターテインメント。

【感想】

   読み終えて泣きました~。

   武家に女中奉公に上がった少女・菜々が
   奉公先の家族を守ろうと、
   そして自身の父親の無念をはらそうと、
   つらぬいた真心に感動させられ   
   前向きの考え方に勇気づけられる。

   朴訥な印象の文章と
   ユーモアのあふれる菜々をとりまく登場人物に
   ほっと懐かしい気持ちにもなりました。

千鳥舞う  葉室麟   



凜とした佇まいの女絵師・春香が描く博多八景にまつわる哀切で感動的な物語。男と女はなぜ離ればなれになるしかないのか?

千鳥舞う

千鳥舞う
著者:葉室麟
価格:1,785円(税込、送料込)
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2012年7月発行 徳間書店 317p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

心が死ねばこの世のすべては無明長夜の闇に落ちる。この世を美しいと思うひとがいて、初めてこの世は美しくなる。そう思うひとがいなくなれば、この世はただの土塊となるしかない。死なせてはならない心とは、人を愛おしむ心や、この世を美しいと感じる心。ひとはひとに愛しまれてこそ生きる力が湧くもの。涙と感動を呼ぶラスト。女絵師・春香が描く博多八景にまつわる哀切で感動的な物語。

【感想】

   福岡藩お抱え女絵師の春香が
   博多八景の屏風絵を描く時に出会った人々と
   春香自身の切なく哀しい物語。

   登場人物たちはなかなかままならない人生を送るけれど、
   彼らの人を想う気持ちが沁み入ります。

   博多八景の美しい風景が詩情豊かに描かれ
   目に浮かぶようでした。

無双の花  葉室麟 



筑後柳川の立花宗茂は、秀吉の九州攻めで勇名を馳せ、関ヶ原で西軍に属して改易となり、のち旧領に戻れた唯一人の武将である。


無双の花

2012年1月発行 文藝春秋 261p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

武将立花宗茂の生涯。

感想

   戦国武将立花宗茂の一生。
   戦陣での働きも目覚ましかった宗茂が
   関ヶ原後どう生きたか。
   
   義を大切にした彼の生き方が輝いています。
   他の武将・真田幸村や宗茂の家臣たちの魅力は
   もちろんのこと、
   家康や秀忠でさえ彼らなりの信ずるところがあるのだと
   静かに伝わってきました。

   宗茂と彼の正室・ぎん千代との愛の深さと絆の強さが
   素敵でした。

   柳川帰還の時の光景と
   宗茂とぎん千代の語らいが夢のように美しく、
   読み終えてとても満足しています。


蜩ノ記  葉室麟 ☆    




蜩ノ記

2011年10月発行 祥伝社 327p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

豊後・羽根藩の奥祐筆・檀野庄三郎は、城内で刃傷沙汰に及んだ末、からくも切腹を免れ、家老により向山村に幽閉中の元郡奉行・戸田秋谷の元へ遣わされる。秋谷は七年前、前藩主の側室と不義密通を犯した廉で、家譜編纂と十年後の切腹を命じられていた。庄三郎には編纂補助と監視、七年前の事件の真相探求の命が課される。だが、向山村に入った庄三郎は秋谷の清廉さに触れ、その無実を信じるようになり…。命を区切られた男の気高く凄絶な覚悟を穏やかな山間の風景の中に謳い上げる、感涙の時代小説。

感想 

   葉室さんの描く、凛とした武士の姿はいい。
   読んでいるこちらも背筋が伸ばされる心持ちがします。

   三年後の切腹が決まっている武士・秋谷が
   藩にまつわる真実を掘り起し、記録を残す。
   それを清書する庄三郎。
   
   藩の歴史についての説明はちょっとわかりづらかったけれど
   (最近は外国小説に加えて、時代小説も人の名前が
    覚えづらくなってきました(^^ゞ)
   中ほどを過ぎてからは、勢いも出て
   どんどん読めました。
   
   秋谷が死を覚悟しながらも志を曲げずに生き抜くことで
   近くの人々に大きな影響を与える姿が心に残ります。

   そして今作は武士だけでなく百姓たち、
   中でも子供の源吉が愛おしいです。

星火瞬く  葉室麟 




星火瞬く

2011年8月発行 講談社 265p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

「異人斬り」が横行する幕末。全世界を相手にしたロシアの大革命家が、横浜の地に降り立った。妖しい光を放つその男に、日本の若き学命家たちは吸い寄せられていく。そして同時期、30年ぶりの来日を果たしたシーボルトと、息子アレクサンダーもまた、危険な革命家と出遭う。父から託された一挺のピストルを手に、アレクサンダーは決意する。わたしは、バクーニンと対決しなければならない。作家・葉室麟がどうしても書きたかった時代、人物、物語がここにある。

感想 

   1861年の横浜・江戸を舞台にして
   シーボルトの息子が見聞した
   ロシア人革命家・バクーニンを中心とした物語。

   そして列強が日本を占領しようとするのを
   なんとか阻止しようとする幕閣・小栗忠順の物語。

   短期間にたくさんの物事が起こり、
   幕末の混乱した状況を興味深く読みました。

   若き日の勝海舟や清河八郎や高杉晋作なども
   顔を出してにぎやかな印象。
   全部を語るにはページが少なかったかなぁ。
   
   あの時代、
   日本が独立を保てたのは
   日本に優秀な人材が一気に出てきたことの
   おかげなのだな、と思いました。
   あらためて凄い時代だったんだと
   再認識しました。

刀伊入寇 藤原隆家の闘い  葉室麟    




刀伊入寇

2011年6月発行 実業之日本社 333p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

かつてなき国難“刀伊入寇”に立ち向かった貴族、その名は藤原隆家。「刀伊」と呼ばれる異民族が海の向こうから攻めてきた。心に荒ぶるものを抱いた朝廷の貴公子・隆家に陰陽師・安倍晴明は告げた。「あなた様が勝たねば、この国は滅びます」注目の著者が史実を基に織り上げた壮大なる時代絵巻。

感想 

   時は平安時代。
   藤原家の中で
   伊周・隆家兄弟と道長叔父が
   関白の座をめぐって争っていた頃。

   一条天皇の中宮定子(伊周・隆家の姉妹)のもとには
   清少納言がいて「枕草子」を書き
   同じく一条天皇の中宮彰子(道長の娘)のもとには
   紫式部がいて「源氏物語」を書いた頃。

   いわば、平安時代のいちばん華やかな頃。
   これまでに どこかで読んだエピソードが並んでいて
   葉室さんの書かれた「小説」というよりは
   「歴史の解説書」に思えたのが残念。

   “刀伊入寇”という1019年にあった女真人の来襲と
   隆家とを結びつけたところは
   ロマンが感じられて素敵でした。
   こちらの方をもっとメインに書いてくださったほうが
   私は楽しめたような気がします。 

恋しぐれ  葉室麟   ☆   



京に暮し、俳人としての名も定まり、よき友人や弟子たちに囲まれ、悠々自適に生きる蕪村に訪れた恋情。新たな蕪村像を描いた意欲作。


恋しぐれ

2011年2月発行 文藝春秋 249p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

蕪村、最後の恋。五十近い歳の差を厭わぬ一途な想いに友人の応挙や秋成、弟子たちは、驚き呆れるばかり。宗匠と祇園の妓女の恋路の結末は…。

【目次】 夜半亭有情/春しぐれ/隠れ鬼/月渓の恋/雛灯り/牡丹散る/梅の影

感想 

   京都に住まう蕪村を中心として
   彼と彼の周りの人々の人情あふれる交友を
   描いた短編集。
   京言葉や上方言葉で語られる言葉のためか
   全体的にはんなりとした雰囲気です。

   読み終えてから表紙絵をもう一度見ると
   彼らの人生が しみじみと感慨深く
   思い起こされました。

川あかり  葉室麟  ☆   



綾瀬藩士・伊東七十郎は派閥争いに巻き込まれ、藩で一番の臆病者と言われながら刺客の使命を帯びた。川止めのため、仕方なく木賃宿で相容れぬ者たちと一緒にいるうち、少しずつ気持ちの道筋がついていく。今最も期待される書き手による、最高の時代エンターテインメント!



2011年1月発行 双葉社 331p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

川止めで、木賃宿に逗留し、足止めを食っている若き侍、伊藤七十郎。藩で一番の臆病者と言われる男が、斬れと命じられた相手は、派閥争いの渦中にある家老。家老が江戸から国に入る前を討つ。すでに対岸まで来ているはずだ。川明けを待つ間、思いもかけぬ市井の人々との触れ合い、さらには降って湧いたような災難が続き、気弱な七十郎の心は千々に乱れるが─ひとびとのためにやると決意したのだ、と自分を叱咤した。たとえ、歯が立たない相手であっても、どんなにみっともない結果になろうとも、全力を尽くすのみだ。七十郎は叫びながら刀を抜いた。「それがしは刺客でござる」。

感想

   藩内一の臆病者である伊藤七十郎が
   上役の思惑により 家老に対する刺客にと指名される。

   剣の腕もない七十郎は とりあえず家老に出会うべく
   出かけるが 大雨による川止めでとどまっているうちに
   不思議な人たちと知り合い
   視野を広げ 自分のとるべき姿勢を見極め
   ついにその日を迎える。

   七十郎が臆病者で 自分でもそれを自覚しているのに
   やらなければならないことには
   毅然と立ち向かう。
   「武士にしては情が深すぎ、やさしすぎる」(192p)
   と噂されるその人柄。
   それが 周りの人々の助けを呼び
   一つの大きな力となっていく。

   七十郎の 臆病者だけど 逃げない愚直な姿勢や
   知り合った訳ありの人々のお節介さや人のよさに
   ちょびっと苦笑しつつも 応援しながら読むことが出来る
   心地いい一冊でした。