FC2ブログ

天に星 地に花  帚木蓬生   



天に星 地に花

天に星 地に花
著者:帚木蓬生
価格:2,052円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る



2014年8月発行 集英社 594p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

久留米藩領井上村。大庄屋高松家の総領・甚八と弟の庄十郎は父に連れられ、数千と集まる百姓たちの姿を目の当たりにする。突然下った年貢の増徴と夫役。百姓たちの怒りに火がついたのだ。天地を揺るがすような一揆寸前、稲次因幡家老が百姓救済を申し出て、一揆は回避されるがー。時が経ち、甚八は家督を継ぎ、庄十郎は自らの病をきっかけに医師の道を志す。黄金色に輝く稲穂、田植え唄、雨乞い、火祭。筑後平野に息づく、さまざまな人生の哀歓を描きつくす感動長編。

【感想】

   久留米藩の一揆の様子を
   大庄屋の次男で医師になった庄十郎を主人公にして描く。

   天候や悪政に左右される
   百姓たちの過酷な様子がつらい。

   そんななか、
   「天に星 地に花 人に慈愛」を掲げる庄十郎の存在は救い。

   彼にその言葉を授けた稲次家老に惚れる。

   同じ帚木さんの『水神』とのリンクあり。

スポンサーサイト



日御子  帚木蓬生   


代々、使譯(通訳)を務める安住一族の子として生まれた針(しん)は、病床の祖父から、那国が漢に使者を遣わして「金印」を授かったときの話を聞く。それは、「倭」の国が歴史に初めてその名を刻んだ出来事。祖父が聞かせてくれる物語に、針は胸震わせ遠い過去に思いを馳せた。それから十数年が経ち、再び漢へ遣いを出すことになった。こんどは針の番だった。伊都国の使譯として正式に任命されたのだ。5隻の船にたくさんの生口(奴隷)を乗せ、漢の都・洛陽へ。──その後「倭国大乱」「邪馬台国」そして「東遷」へと、代々の使譯たちの目を通じて語り伝えられていく日本の歴史。眼前に広がる古代歴史ロマンが、日本人の心を捉えて放さない。

日御子

日御子
著者:帚木蓬生
価格:1,890円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る



2012年6月発行 講談社 640p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

はるか昔、倭国の平和のために海を越え大陸をめざした人々がいた。それは、失われた歴史をつむぐ朝貢の旅。いまにつながる、この国のはじまり。使譯(通訳)一族に伝わる四つの教えが、国を和の心へと導くー。日本人のルーツを壮大なスケールで描く、書き下ろし歴史ロマン小説。

【著者情報】(「BOOK」データベースより)

【感想】

   弥生時代の「奴国」や「邪馬台国」をモデルとした歴史ロマン。
   
   王のそばに使える代々の使譯(通訳)を通じて、
   どのように中国と付き合い、
   どのように日本内の周りの国々と手を結んだのかが
   丹念に描かれていました。

   使譯の家に伝わる4つの教えが核となっています。
   「人を裏切らない。」
   「人を恨まず、戦いを挑まない。」
   「良い習慣は、才能を越える。」
   「骨休めは、仕事と仕事の転換にある。」

   教科書で習った事柄の裏には、
   多くの人が生きてそれぞれの役割を懸命に果たしていたということに
   改めて思いを馳せました。

   この本の中では「弥摩大国」は
   福岡の朝倉市にあったように書かれていて、
   地図を見ながら
   人々の往来の様子を想像するのも楽しかったです。

水神(下)  帚木蓬生  


水神(下)

2009年8月発行 新潮社 281p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

反乱と無情な抵抗。全てを飲み込む大河との合戦に終止符を打つためには、神への供物が必要なのか─一大事業がはじまった。巨石を運び、水門を築く百姓たち。大河の土手には、工事が失敗したら見せしめに庄屋たちを吊るすための五本の磔柱が立てられた─入魂の書き下ろし千枚、この感動、比するものなし。

感想

   武士も庄屋も百姓も それぞれの持ち場で
   自分の全てを投げ出し 一大事業に取り組みました。
   途方もない偉業が わずか3ヶ月でなしとげられたことに驚き。

   庄屋たちの 見識・教養の高さや
   百姓たちの 陰日向ない働きぶりに
   感銘を受けました。

   水神と呼ばれるにいたった人物の手紙にも涙。

   この作品は 実話をもとにされているようです。
   読み終わった後に ネットで調べてみたら
   「大石堰」は 今の福岡県・うきは市に
   1674年に作られたもの。
   現存している「大石堰」は 昭和20年代に作りかえられたものですが
   それまでは この江戸時代に作られたものと水路が付近の灌漑に
   多大な貢献をしていたそうです。

水神(上)    帚木蓬生   

筑後川との戦は神の与えた試練か?全財産を擲った水涸れ村の五人の庄屋。その叫びは老武士の心を動かし藩に届いたが……。慟哭やまぬ時代小説の最高峰!


水神(上)

2009年9月発行 新潮社 285p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

天が村の傍らに与えた恵みとなるはずの筑後川。だがその水は、一滴も村に流れてはこなかった─黙して泣き続けるよりも、身命を賭し、戦って散った方が、いい。川面に響いた五庄屋の悲痛な叫びが、一人の老武士の心を動かした。江戸時代の九州、民の夢をのせた工事実現まで、あとわずか。しかし─絶望に抗う人間たちの猛く尊き姿を見よ。

感想

   筑後川沿いの貧しい村で 日々苦しい水汲みに励む百姓と
   水汲みに頼らなくてよい村づくりを模索する庄屋たちの
   熱くて静かな取り組み。
   
   川に堰をつくって 田畑に水をひこうという
   先祖代々の願いは実現できるのでしょうか。
   下巻が楽しみです。

   できれば 地図をつけていたけていたら
   お話の世界が よりわかりやすかったかな。