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十二人の死にたい子どもたち  冲方丁   



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十二人の死にたい子どもたち [ 冲方 丁 ]
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2016年10月発行 文藝春秋 408p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

廃業した病院にやってくる、十二人の子どもたち。建物に入り、金庫を開けると、中には1から12までの数字が並べられている。この場へ集う十二人は、一人ずつこの数字を手にする決まりだった。初対面同士の子どもたちの目的は、みんなで安楽死をすること。病院の一室で、すぐにそれは実行されるはずだった。しかし、十二人が集まった部屋のベッドにはすでに一人の少年が横たわっていた。彼は一体何者なのか、誰かが彼を殺したのではないか。このまま計画を実行してもいいのか。この集いの原則「全員一致」にのっとり、十二人の子どもたちは多数決を取ろうとする。俊英・冲方丁がデビュー20年目にしてはじめて書く、現代長編ミステリー!性格も価値観も環境も違う十二人がぶつけ合う、それぞれの死にたい理由。彼らが出す結論はー。

【感想】

   廃病院へ安楽死するために集まった
   十二人の子どもたち。

   けれどもそこにはすでに少年の遺体が。

   誰が彼を連れてきたのか。
   安楽死は決行するのか。
   そもそもなぜ死のうと思ったのか。

   彼らは討論を戦わせる。

   緻密に計算された多くの手がかり。
   個性的な登場人物たち。
   丁々発止と交わされる会話。
   まるで舞台劇を見ているみたいだった。

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はなとゆめ  冲方丁   



はなとゆめ

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著者:冲方丁
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2013年11月発行 角川書店 356p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

わたし清少納言は28歳にして、帝の妃である中宮定子様に仕えることになった。華やかな宮中の雰囲気に馴染めずにいたが、17歳の定子様に漢詩の才能を認められ、知識を披露する楽しさに目覚めていく。貴族たちとの歌のやり取りなどが評判となり、清少納言の宮中での存在感は増していく。そんな中、定子様の父である関白・藤原道隆が死去し、叔父の道長が宮中で台頭していく。やがて一族の権力争いに清少納言も巻き込まれていき…。『天地明察』の異才が放つ最新歴史小説!

【感想】

   清少納言が中宮定子に仕えた日々のこと、思いを
   晩年ふりかえり語る。

   『天地明察』『光圀伝』で
   たいへん楽しませてもらったので
   期待が大きすぎたのか、
   わたしがすでに
   清少納言について知っていること以上のことが
   すくなかったからか、
   ちょっと物足りなかった。

   この本の中で描かれている中宮定子は素晴らしく、
   道長は権謀術数の人で、
   清少納言はメンドクサイ性格、という
   私のイメージのままでした。

   それにしても平安時代、宮廷は
   雅を追い求め、
   その裏では権力争いに明け暮れているという
   こんな状態で
   どうやって国を治めていたのか、
   本当に不思議になります。

光圀伝  冲方丁   



異才・冲方丁が『天地明察』に次いで放つ、大河エンタテインメント小説!
何故この世に歴史が必要なのか。生涯を賭した「大日本史」の編纂という大事業。大切な者の命を奪ってまでも突き進まねばならなかった、孤高の虎・水戸光圀の生き様に迫る。『天地明察』に次いで放つ時代小説第二弾!

光圀伝

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著者:冲方丁
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2012年9月発行 角川書店 751p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

なぜ「あの男」を自らの手で殺めることになったのかー。老齢の光圀は、水戸・西山荘の書斎で、誰にも語ることのなかったその経緯を書き綴ることを決意する。父・頼房に想像を絶する「試練」を与えられた幼少期。血気盛んな“傾奇者”として暴れ回る中で、宮本武蔵と邂逅する青年期。やがて学問、詩歌の魅力に取り憑かれ、水戸藩主となった若き“虎”は「大日本史」編纂という空前絶後の大事業に乗り出すー。生き切る、とはこういうことだ。誰も見たこともない「水戸黄門」伝、開幕。

【感想】

   あの徳川光圀の幼少期から死ぬまでを描き切った一冊。
   テレビドラマの水戸黄門ではわからないことが多数書かれていました。

   光圀の「知の巨人」ぶりに圧倒されます。
   周りの登場人物もとても魅力的です。

   なんというか、
   あの時代の人々の「知」に対する熱や
   「義」に対する潔癖さに
   平伏す思いになりました。

   光圀は妻や父や母や子や家臣や友人や師などが
   先に亡くなり次から次へと見送るのですが、
   それがあまりにも続くので
   彼の悲しさに私の方が参ってしまいそうでした。

   どの人物とのエピソードも深く濃いので、
   一冊の本にまとめてしまったのがもったいないくらいです。

   最初の場面が最後に繰り返される。
   二度目のその場面が光圀の一生をたどってきた身には
   必然のことに思え、
   また光圀のやるせなさ・悲しさもひしひしと伝わってきました。

   「彼」の「大義」が将来どうなるかわかっている私達は、
   それを喜ぶべきなのか悲しむべきなのか。
   どちらなのでしょう。

天地明察  冲方丁 ★  


天地明察

2009年11月発行 角川書店 475p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

江戸時代、前代未聞のベンチャー事業に生涯を賭けた男がいた。ミッションは「日本独自の暦」を作ること─。碁打ちにして数学者・渋川春海の二十年にわたる奮闘・挫折・喜び、そして恋!早くも読書界沸騰!俊英にして鬼才がおくる新潮流歴史ロマン。

感想

   江戸時代 第4代将軍家綱から第五代将軍綱吉の時代。
   日本独自の暦を作ることに20数年かけた
   渋川春海と 周りにあまたいた異才・天才たちの
   奮闘の物語。

   天文・算術・神道・測地・暦術など
   各分野では 他に第一人者がいるけれど
   全分野を結び付けられるのは 主人公・渋川春海のみ。

   多くの上司・先輩・仲間・家族たちと協力しつつ
   彼らより託された新暦作りを
   失敗をしながらも 成功に向けて
   奮闘して作り上げていく22年間の過程と

   渋川春海が 自分では自信がない中
   周りの人から どんどん見込まれて
   暦作りを「やらされている」という感じだったのに
   失敗の後は 主体的に 再度取り組む姿に
   ひきこまれました。

   和算の始祖・関孝和をはじめとする
   学者たちの才能は もちろん素晴らしいと思いましたが
   政治家・保科正之や酒井忠清たちの
   有能さにも 圧倒される思いでした。

   「天地明察」「臥薪嘗胆」「士気凛然、勇気百倍」そして「必至」。
   これらのことばに 勇気をもらった気分です。