野望の憑依者 伊東潤
![]() 野望の憑依者 |
2014年7月発行 徳間書店 371p
【内容情報】
時は鎌倉時代末期。足利家の家宰・高師直は、幕府より後醍醐帝追討の命を受け上洛の途に就く。しかし師直は思う。「これは主人である尊氏に天下を取らせる好機だ」。帝方に寝返った足利軍の活躍により、鎌倉幕府は崩壊。建武の新政を開始した後醍醐帝だったが、次第に尊氏の存在に危機感を覚え、追討せよとの命を下す。だが師直はすでにその先に野望の火を灯していた。婆娑羅者・高師直の苛烈な生き様を伊東潤が描いた南北朝ピカレスク、開演!
【感想】
高師直の半生。
鎌倉幕府滅亡~建武の新政~南北朝~室町幕府成立という
多くの人間、謀、戦が入り乱れる時代だけに、
豪腕・伊東さんをもってしても
歴史書に少々色がついたもの、という印象。
この時代がなかなか大河ドラマにならないのも
わかる気がする。
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天地雷動 伊東潤
戦国の世の大転換点、長篠の戦いで巻き起こる熱き人間ドラマと壮絶な合戦!
信玄亡き後、戦国最強の武田軍を背負った勝頼。これを機に武田家滅亡を目論む信長、秀吉、家康。息詰まる駆け引きの果て、ついに合戦へと突入する。かつてない臨場感と、震えるほどの興奮!待望の歴史長編!
![]() 天地雷動 |
2014年4月発行 角川書店 382p
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
最強武田軍vs信長・秀吉・家康連合軍!戦国の世の大転換点となった長篠の戦い。天下を狙う武将たちは何を思い、合戦へと突き進んだのか。熱き人間ドラマと壮絶な合戦を描く、待望の長編歴史小説!
【感想】
信玄の死から長篠の戦までの二年余りを
勝頼・秀吉・家康・帯刀(信州の地侍)の四視点から
淡々と、しかし畳み込むように描かれています。
あの有名な戦いが行われるまで、
戦場だけでないいろんな地点で
いろんな人が
知恵を絞って戦っていたんだなと
改めて思いました。
王になろうとした男 伊東潤
己を知るものほど強いものはおらぬ
天才信長の周囲に集まった者、五人のそれぞれの数奇な運命を描く歴史短編集。黒人奴隷の弥介、信長に父信行を殺された織田信澄など。
![]() 王になろうとした男 |
2013年7月発行 文藝春秋 299p
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
現在最も注目を浴びる気鋭の歴史小説家が描く織田家をとりまく異色の人々、毛利新助、原田直政、津田信澄、彌介など。
【目次】(「BOOK」データベースより)
果報者の槍/毒を食らわば/復讐鬼/小才子/王になろうとした男
【感想】
毛利新助、原田直政、荒木村重と中川清秀、津田信澄、彌助という
織田信長周辺の人々を描いた5つの短編。
メジャーでない人たちだけど、
彼らが
信長とどのように関わり
どのように人生を送っていったのか、
ぎゅっと凝縮して描かれていて面白かった!
気の利く、打てば響くような人材が重用された
織田軍団にあって
実直な槍働きしかできず出世をあきらめた新助と、
策に長けてそれを恃んで出世していった直政の
人生の対比が印象的。
そして6人の人物に与えた
「信長」という「神」の影響力を
改めて思い知らされました。
本能寺の変についての解釈が新鮮。
こういう考え方もあるのね!
国を蹴った男 伊東潤
不条理な世を渡る武器は、気骨と果断。利に生きるか、義に死すか。敗れざる者たちの魂の咆哮。”豪腕作家”の凛然たる戦国短編集。
いま、もっとも注目される歴史作家が満を持して放つ! 不条理な世を渡る武器は、気骨と果断。利に生きるか、義に死すか。武田信玄、上杉謙信、織田信長、豊臣秀吉ーー天下に手を伸ばした英雄たちの下、それぞれの一戦に臨む者たちの、生死の際を描く!
2012年10月発行 講談社 295p
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
武田信玄、上杉謙信、織田信長、豊臣秀吉ー天下に手を伸ばした英雄たちの下、男たちはそれぞれの正念場を迎える。戦国小説集。
【目次】(「BOOK」データベースより)
牢人大将/戦は算術に候/短慮なり名左衛門/毒蛾の舞/天に唾して/国を蹴った男
【感想】
戦国時代のいわゆる脇役を主役に据えた短編6つ。
武田軍の牢人大将、石田三成と長束正家、山上宗二、
毛利秀弘、佐久間盛政、今川氏真。
歴史的には「負けた」彼らでも
生き様としては「勝っている」のではないかと。
惚れ惚れしました。
いま、もっとも注目される歴史作家が満を持して放つ! 不条理な世を渡る武器は、気骨と果断。利に生きるか、義に死すか。武田信玄、上杉謙信、織田信長、豊臣秀吉ーー天下に手を伸ばした英雄たちの下、それぞれの一戦に臨む者たちの、生死の際を描く!
![]() 国を蹴った男 |
2012年10月発行 講談社 295p
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
武田信玄、上杉謙信、織田信長、豊臣秀吉ー天下に手を伸ばした英雄たちの下、男たちはそれぞれの正念場を迎える。戦国小説集。
【目次】(「BOOK」データベースより)
牢人大将/戦は算術に候/短慮なり名左衛門/毒蛾の舞/天に唾して/国を蹴った男
【感想】
戦国時代のいわゆる脇役を主役に据えた短編6つ。
武田軍の牢人大将、石田三成と長束正家、山上宗二、
毛利秀弘、佐久間盛政、今川氏真。
歴史的には「負けた」彼らでも
生き様としては「勝っている」のではないかと。
惚れ惚れしました。
城を噛ませた男 伊東潤

城を噛ませた男
2011年10月発行 光文社 277p
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
「全方向土下座外交」で生き延びた弱小勢力もついに運の尽きが。起死回生はあるのか(見えすぎた物見)。落城必至。強大な水軍に狙われた城に籠もる鯨取りの親方が仕掛けた血煙巻き上がる大反撃とは(鯨のくる城)。まずは奴に城を取らせる。そして俺は国を取る。奇謀の士が仕組んだ驚愕の策とは(城を噛ませた男)。のるか、そるか。極限状態で「それぞれの戦い」に挑む人間の姿を熱く描いた渾身作。
【目次】(「BOOK」データベースより)
見えすぎた物見/鯨のくる城/城を噛ませた男/椿の咲く寺/江雪左文字
感想
時は戦国。
関東の北条氏周りの人々を主人公とした5つの短編。
いわゆる有名どころを主人公とはしてないので
荒削りで力強く新鮮な感じでした。
「椿の咲く寺」以外は男臭い感じも。
「鯨のくる城」がいちばん好きです。
お話の舞台となった関東の城跡めぐりを
してみたくなりました。
- [2012/01/19 20:51]
- 日本の作家 伊東潤 |
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