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夢も見ずに眠った。  絲山秋子  ★   



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夢も見ずに眠った。 [ 絲山 秋子 ]
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2019年1月発行 河出書房新社 304p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

夫の高之を熊谷に残し、札幌へ単身赴任を決めた沙和子。しかし、久々に一緒に過ごそうと落ち合った大津で、再会した夫は鬱の兆候を示していた。高之を心配し治療に専念するよう諭す沙和子だったが、別れて暮らすふたりは次第にすれ違っていき…。ともに歩いた岡山や琵琶湖、お台場や佃島の風景と、かつて高之が訪れた行田や盛岡、遠野の肌合い。そして物語は函館、青梅、横浜、奥出雲へー土地の「物語」に導かれたふたりの人生を描く傑作長編。

【感想】

   すごくよかった。

   一組の男女の25年間。
   
   日本各地の様子とともに語られる
   二人のやりとり、心情が
   もどかしくもひとつひとつ胸に響いた。

   各地の風景が目に浮かび風を感じた。

   絲山さんの小説を読むと
   いつも啓かれた心持ちがして、大好きだ。

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沖で待つ  絲山秋子  ☆   



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沖で待つ (文春文庫) [ 絲山秋子 ]
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2009年2月発行 文春文庫 184p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

仕事のことだったら、そいつのために何だってしてやる。そう思っていた同期の太っちゃんが死んだ。約束を果たすため、私は太っちゃんの部屋にしのびこむ。仕事を通して結ばれた男女の信頼と友情を描く芥川賞受賞作「沖で待つ」に、「勤労感謝の日」、単行本未収録の短篇「みなみのしまのぶんたろう」を併録する。すべての働くひとに。

【目次】(「BOOK」データベースより)

勤労感謝の日/沖で待つ/みなみのしまのぶんたろう

小松とうさちゃん  絲山秋子  ☆   



小松とうさちゃん

小松とうさちゃん
著者:絲山秋子
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2016年1月発行 河出書房新社 170p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

52歳の非常勤講師小松の恋と、そんな彼を見守るネトゲに夢中の年下敏腕サラリーマン宇佐美の憂鬱。絲山秋子が贈る、小さな奇蹟の物語。

【目次】(「BOOK」データベースより)

小松とうさちゃん/ネクトンについて考えても意味がない/飛車と騾馬

【感想】

   キュート!キュート!キュート!

   恋に落ちた52歳の非常勤講師の小松さんと、
   40歳過ぎのネトゲにはまっているサラリーマンの宇佐美(うさちゃん)の友情。

   おっさんふたり+恋の相手の52歳の女性の話なんだけど、
   暑苦しくなく
   健気で軽みとおかしみがあって
   キュート!

   55ページの蛍光灯のところ、うっとりした。

   中編の表題作と短編二つからなる一冊なんだけど、
   短編の「ネクトンについて考えても意味がない」もうっとりした。

逃亡くそたわけ  絲山秋子  ☆   



逃亡くそたわけ

逃亡くそたわけ
著者:絲山秋子
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【内容情報】(「BOOK」データベースより)

「どうしようどうしよう夏が終わってしまう」軽い気持ちの自殺未遂がばれ、入院させられた「あたし」は、退屈な精神病院からの脱走を決意。名古屋出身の「なごやん」を誘い出し、彼のぼろぼろの車での逃亡が始まった。道中、幻聴に悩まされ、なごやんと衝突しながらも、車は福岡から、阿蘇、さらに南へ疾走する。

【感想】

   福岡の精神病院から逃亡した男女が
   マツダのルーチェに乗って九州を縦断する。

   逃げて逃げて逃げて、
   でも最後には何かを得たんじゃないかな。

   失敗したり犯罪したり病気に落ち込んだりする道中だけれど、
   読み終えて爽快! 

   九州の方言や風景も楽しかった。

薄情  絲山秋子  ★   



薄情

薄情
著者:絲山秋子
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2015年12月発行 新潮社 251p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

地方都市に暮らす宇田川静生は、他者への深入りを避け日々をやり過ごしてきた。だが、高校時代の後輩女子・蜂須賀との再会や、東京から移住した木工職人・鹿谷さんらとの交流を通し、かれは次第に考えを改めていく。そしてある日、決定的な事件が起きー。季節の移り変わりとともに揺れ動く内面。社会の本質に迫る。滋味豊かな長編小説。

【感想】

   かっこいい…。

   群馬に住む神主見習いの若くはない青年が
   暮らしの中で、
   地方に住むということ、
   よそ者と土地の者、
   他者との関わりについて考えを深めていくのが、
   そしてそれを描く文章が、
   とんでもなくかっこよくて震える。

   自分もどんどん啓かれていく快感を感じた。

   宇田川って書いたり、
   「かれ」って書いたり。

   句点があったり、なかったり。

   きっと高度なことなんだろうな。
   わたしにはわからないけれど、ぞくぞくした。

ばかもの  絲山秋子   



ばかもの

ばかもの
著者:絲山秋子
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2010年10月発行 新潮文庫 220p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

高崎で気ままな大学生活を送るヒデは、勝気な年上女性・額子に夢中だ。だが突然、結婚を決意した彼女に捨てられてしまう。何とか大学を卒業し就職するが、ヒデはいつしかアルコール依存症になり、周囲から孤立。一方、額子も不慮の事故で大怪我を負い、離婚を経験する。全てを喪失し絶望の果て、男女は再会する。長い歳月を経て、ようやく二人にも静謐な時間が流れはじめる。傑作恋愛長編。

【感想】

   読み始めは
   そのエロさにあちゃーって思ったけど、
   いつしかひきこまれ、
   最後、
   二度目に出てきた「ばかもの」に震えた。

   年上の女性におぼれ捨てられ
   アルコール依存症になった自堕落な青年・ヒデ。

   ダメなやつなんだけれど、
   どうしてこんなに愛おしいんだろう。

袋小路の男  絲山秋子  ☆   



袋小路の男

袋小路の男
著者:絲山秋子
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2007年11月発行 講談社文庫 179p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

高校の先輩、小田切孝に出会ったその時から、大谷日向子の思いは募っていった。大学に進学して、社会人になっても、指さえ触れることもなく、ただ思い続けた12年。それでも日向子の気持ちが、離れることはなかった。川端康成文学賞を受賞した表題作の他、「小田切孝の言い分」「アーリオ オーリオ」を収録。

【目次】(「BOOK」データベースより)

袋小路の男/小田切孝の言い分/アーリオ オーリオ

【感想】

   高校生の時、
   先輩である男性に一目惚れしてから、
   ずっと交流がありながらも
   指一本触れ合うこともなく思い続けた女性の12年間。

   そしてその後の年月。

   「細心の注意をはらって、さりげなく」描かれた
   二人の距離と時間に嫉妬した。
   たまんない。

   同時収録の「アーリオ オーリオ」は
   叔父と姪が手紙を介して心を通わせるお話。

   これもいい。

   特に姪がアーリオ オーリオという
   新しい星を作ったところ! 
   しびれた。

離陸  絲山秋子  ☆   



生命の「離陸」を描いた新境地長篇

謎の暗号文書に導かれて「女優」を探すうち、主人公は幾つもの大切な命を失っていく。透徹した目で寄る辺なき生を見つめた感動作。

離陸

離陸
著者:絲山秋子
価格:1,890円(税込、送料込)
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2014年9月発行 文藝春秋 411p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

「女優を探してほしい」。突如訪ねて来た不気味な黒人イルベールの言葉により、“ぼく”の平凡な人生は大きく動き始める。イスラエル映画に、戦間期のパリに…時空と場所を超えて足跡を残す“女優”とは何者なのか?謎めいた追跡の旅。そして親しき者たちの死。“ぼく”はやがて寄る辺なき生の核心へと迫っていくー人生を襲う不意打ちの死と向き合った傑作長篇。

【著者情報】(「BOOK」データベースより)

【感想】

   読み終えて放心。

   伊坂幸太郎さんの「女スパイもの」という希望から
   こんな物語が生まれるとは。

   すごい。

   主人公・サトーが
   以前別れた女性の正体を探す、
   人との出会いとその喪失、
   そして謎めいた物語。

   「離陸」という言葉の意味が悲しくも、
   読み終えて、明るい空が心に広がった。

忘れられたワルツ  絲山秋子   



その曲を弾いて、姉は家を出て行ったーー。「今」を描き出す想像力の最先端七篇。戻れない場所までは、ほんの一歩にすぎない。あの日から変わってしまった世界が、つねにすでにここにあるのだから。私たちが生きる「今」を、研ぎ澄まされた言葉で描出する七つの結晶。絲山秋子は新たな先端を切り開きつづける。

忘れられたワルツ

忘れられたワルツ
著者:絲山秋子
価格:1,365円(税込、送料込)
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2013年4月発行 新潮社 179p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

地震計を見つめる旧友と過ごす、海辺の静かな一夜(「強震モニタ走馬燈」)、豪雪のハイウェイで出会った、オーロラを運ぶ女(「葬式とオーロラ」)、空に音符を投げる預言者が奏でる、未来のメロディー(「ニイタカヤマノボレ」)、母の間男を追って、ピアノ部屋から飛び出した姉の行方(「忘れられたワルツ」)、女装する老人と、彼を見下ろす神様の人知れぬ懊悩(「神と増田喜十郎」)他二篇。「今」を描き出す想像力の最先端七篇。

【目次】(「BOOK」データベースより)

恋愛雑用論/強震モニタ走馬燈/葬式とオーロラ/ニイタカヤマノボレ/NR/忘れられたワルツ/神と増田喜十郎

【感想】

   おかしかったり、面白かったり、
   不思議だったり、少しぞっとしたりする
   7つのお話が入った短編集。

   なんか凄かった。

   震災がどれにも影響を与えている。
   それもさりげなく。

   「恋愛雑用論」がいちばん好き。

妻の超然  絲山秋子   



妻たるものが超然としていなければ、世の中に超然という言葉など要らないのだーー。「妻の超然」「下戸の超然」「作家の超然」を収録、痛快のち深遠な三部作。



2010年9月発行 新潮社 219p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

文学がなんであったとしても、化け物だったとしても、おまえは超然とするほかないではないか。「妻の超然」「下戸の超然」「作家の超然」を収録した異色の三部作。

【目次】(「BOOK」データベースより)

妻の超然/下戸の超然/作家の超然

感想

   自分には合わないかな~と思っていましたが
   意外と(自分にとっては、という意味です)面白く読めました。

   「妻の超然」
   理津子さんと文麿さんの結婚生活。
   起こっていることは 我が家と全然違うのだけれど
   なんだかわかる気もする(苦笑)。
   自分も「超然」としているかと思っていたけれど
   それは「〇〇」なんだと看破されてしまいました。
      
   「下戸の超然」
   下戸という少数派に属する青年のお話。
   そうなのよね~、
   下戸って居場所がむずかしいところがあるのよね、と
   下戸の私は お酒の席での彼の気持ちに共感しつつ読めました。
   下戸であることを引け目に思う彼は
   自分に出来ないことをはっきりいうようになり
   それが周りからは「超然としている」と見られるようになる。
   う~ん。人付き合いは難しい。

   「作家の超然」
   首のできもので入院することになった作家が
   自分の人生や創作生活を振り返る様を
   二人称で書いた短編。
   「超然というのは手をこまねいて、ずべてを見過ごすことなのだ。」
   (216p)
   それを見ていて 理由などなく ただ物を書く。
   それが 「作家の超然」なのでしょうか。
   絲山秋子さんご自身の決意表明のようでもありました。 

   どれも 身の回りのことを
   「超然」というキーワードにこだわって
   深く掘り下げたお話。
   普段 何も考えないで生きている私には
   新鮮な感覚でした。
   でも いつもこんなに考え込むと疲れるだろうな~と
   思ったりもします。
   たまに、だからよかったのかも。