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跳ぶ男  青山文平  ★   



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2019年1月発行 文藝春秋 352p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

土地も金も水も米もない、ないない尽くしの藤戸藩に、道具役(能役者)の長男として生まれた屋島剛は、幼くして母を亡くし、嫡子としての居場処も失った。以来、三つ齢上の友・岩船保の手を借りながら独修で能に励んできたが、保が切腹を命じられた。さらに、藩主が急死し、剛が身代わりとして立てられることに。そこには、保の言葉と、藩のある事情があったー。

【感想】

   読み終えて衝撃を受けている。

   幕末近く、貧しい小藩、能役者の子として生まれた少年が
   友の死後、藩主の身代わりという運命に巻き込まれ、
   自身がやるべきことできることを突き詰めていった先。

   「能」と「藩」というものを融合させるとこんな物語になるのか!

   少年の深い深い思索に何度も置いていかれそうになったけど、
   必死にくらいついていってよかった。

   少年の決意にふるえる。

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遠縁の女  青山文平   



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遠縁の女 [ 青山 文平 ]
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2017年4月発行 文藝春秋 272p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

『機織る武家』血の繋がらない三人が身を寄せ合う、二十俵二人扶持の武家一家。生活のため、後妻の縫は機織りを再開する。『沼尻新田』新田開発を持ちかけられ当惑する三十二歳当主。実地検分に訪れた現地のクロマツ林で、美しい女に出会う。『遠縁の女』寛政の世、浮世離れした剣の修行に出た武家。五年ぶりに帰国した彼を待っていたのは、女の仕掛ける謎ー。直木賞受賞作「つまをめとらば」に続く清冽な世界。傑作武家小説集。

【目次】(「BOOK」データベースより)

機織る武家/沼尻新田/遠縁の女

【感想】

   弱小藩の武家の人たちを描く中編三篇。

   それぞれ、決して恵まれてはいない状況の中、
   機織、新田開発、剣の修行に打ち込む
   主人公の姿や思いの、
   力強さがまっすぐ伝わるのが素晴らしいのに加えて、
   そこに込められた趣向がうれしい。

   「沼尻新田」がいちばん好み。

半席  青山文平   



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2016年5月発行 新潮社 248p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

御家人から旗本に身上がるべく、目の前の仕事に励む若き徒目付の片岡直人。だが上役から振られたのは、腑に落ちぬ事件にひそむ「真の動機」を探り当てる御用だった。職務に精勤していた老侍が、なぜ刃傷沙汰を起こしたのか。歴とした家筋の侍が堪えきれなかった積年の思いとは…。折れた心の真相を直人が見抜くとき、男たちの「人生始末」が鮮明に照らし出される。正統派時代小説の名品連作。

【目次】(「BOOK」データベースより)

半席/真桑瓜/六代目中村庄蔵/蓼を喰う/見抜く者/役替え

【感想】

   江戸時代文化年間、
   若い徒目付が
   すでに決着した事件の「なぜ」を探る連作短編集。

   年末の各種ミステリーランキングで上位に入っている。

   その「なぜ」の解き具合も
   そこに表れた人の心もはっとさせられた。

   「六代目中村庄蔵」が特に素晴らしい。

   後半は失速した印象。

つまをめとらば  青山文平   



つまをめとらば

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著者:青山文平
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2015年7月発行 文藝春秋 253p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

太平の世に行き場を失い、人生に惑う武家の男たち。身ひとつで生きる女ならば、答えを知っていようかー。時代小説の新旗手が贈る傑作武家小説集。

【目次】(「BOOK」データベースより)

ひともうらやむ/つゆかせぎ/乳付/ひと夏/逢対/つまをめとらば

【感想】

   江戸時代の下級武士を主人公にした五つの短編と
   武家の奥方を主人公した一つの短編。

   すごい、巧いなあ。

   一筋縄でいかない、
   男女の機微がしみじみと感じられました。

鬼はもとより  青山文平   



鬼はもとより

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2014年9月発行 得間書房 325p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

どの藩の経済も傾いてきた寛延三年、藩札掛となった奥脇抄一郎は命を賭すにたる御勤めと確信。飢饉の際、藩が命ずる実体金に合わない多額の藩札刷り増しを拒み、藩札原版を抱え脱藩。江戸で、表向きは万年青売りの浪人、実はフリーの藩札コンサルタントとなった。各藩との仲介は三百石の旗本・深井藤兵衛。次第に、藩札による藩経済そのものを大本から立て直す仕法に至った矢先、東北の最貧小藩から依頼が…。剣は役に立たない時代、武家が穀潰しでなくなる方策とは?三年で赤貧の小藩に活気ある経済状況をもたらしうるか!

【感想】

   今回の直木賞候補作の一つ。

   江戸時代中期、
   藩札を使って藩財政を健全化する方法を伝授する
   脱藩浪人と
   藩札に藩建て直しのすべてをかける
   貧しい藩の重役との壮絶な三年間。

   藩の経済を考えているのに、
   「死」を覚悟しているのが
   武士なんだなあと感銘を受けた。

白樫の樹の下で  青山文平  



賄賂塗れの田沼時代から清廉な松平定信への過渡期。御家人3人の剣術仲間を巻き込む辻斬り「大なます」。傑作時代ミステリー。


白樫の樹の下で

2011年6月発行 文藝春秋 254p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

いまだ人を斬ったことがない貧乏御家人が刀を抜くとき、なにかが起こる。第18回松本清張賞受賞作。

感想 

   剣術道場の師範代である
   幼なじみの貧乏御家人3人が
   とある事件をきっかけに 
   行く道を違えていく。

   そんな中、江戸の町には
   大膾(なます)と呼ばれる辻斬りが横行する。

   3人は辻斬りに関わっているのか。
   真相はどこにあるのか。
   登場人物の誰もが怪しくて
   どきどきしながら読みました。

   泰平の世の中にあっては
   武士であること、
   剣をつかうということが
   無意味なことになりつつあり
   それに対する武士たちや町人たちの
   あがきが悲劇を生んだように思いました。

   文章に省略が多いのかな。
   注意深く読んでいないと
   話が見えなくなった箇所がいくつかありました。