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当マイクロフォン  三田完   



「なんと罪深い、おのれの人生よ」。伝説のアナウンサー中西龍を描く
業と因果に翻弄されて、地方局を流転した。母を恋い、激情に身を明け渡し、芸の鬼となった男の魂に、安住の地はあるのか。伝説のNHKアナウンサーの生涯を描いた評伝小説。

当マイクロフォン

当マイクロフォン
著者:三田完
価格:700円(税込、送料込)
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2011年8月発行 角川文庫 360p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

遊郭に入り浸り、地回りと揉め、生放送に遅刻する。NHK屈指のアナウンサーであり、独自の語りで広くその名を知られた男・中西龍は、おのれの業と因果に翻弄され、熊本、鹿児島、旭川、富山、名古屋、東京、大阪と、地方局を流転した。母恋いの激情に身を明け渡した男の、常識破りの行状の数々。芸の鬼となった魂に、安住の地はあるのかー。語りを、俳句を、母を愛した昭和の男の、一途な生涯を描く。

【感想】

   NHKの元アナウンサー中西龍。
   あの独特の語り口を覚えている人も
   多いのではないでしょうか。

   その彼の人生をしみじみと語る小説。
   こんなに気障で大酒のみで女好きで
   上昇志向が強く扱いずらい人だったとは。

   でも自分の技を磨くことに貪欲な姿はさすが。

   タイトルは中西龍が自分のことを指すときに
   使った言葉です。
   アナウンサー、ナレーターとしての自分への
   強烈な自負が感じられました。

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黄金街  三田完 ☆ 

大事な人をなくし、いまは小さなバーを営む渚。街のギター流しの入院を聞き、思いは揺れる。切なくも温かい人生を切りとる珠玉の六篇


黄金街

2012年4月発行 講談社 216p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

生きるとは巡り逢うこと。不器用で、孤独で、そこはかとない。でも、必ず寄り添う誰かがいるー「人情の名手」が綴る切なくも温かい珠玉の六篇。じんわりと心に響く、珠玉の短編集。

【目次】(「BOOK」データベースより)

ファインプレイ/黄金街/パタパタ小父さん/しあわせの鐘/通夜噺/青い鳥

【感想】 

   ノスタルジックな雰囲気の6つの短編。
   
   かつての誰かとの触れ合いが自分を助け育ててくれ、
   自分も他の誰かに触れ合うことで
   その人の力になる。

   そうして人と人とはつながっていく。
   そんなつながりの素晴らしさを静かに語る物語。

   「しあわせの鐘」がいちばん好きです。

モーニングサービス  三田完 ☆ 



浅草の観音裏、昭和の香りを色濃く残す喫茶店。美味いコーヒーと亭主の人柄に惹かれ、今日もまた、風変わりな客がやってくる。心温もる人情連作集。


モーニングサービス

2012年1月発行 新潮社 220p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

喫茶「カサブランカ」の名物は、茹で卵と厚切りトーストがついたモーニングサービス。溶けたバターの匂いと店主夫妻の人柄に惹かれ、今日もまた、風変わりな客たちがやってくる。藝者の大姐さん、吉原の泡姫、秘密を抱えた医大生…それぞれの複雑な事情も、コーヒーと一緒に飲み干せば不思議と力が湧いてくる。じんわり温もる人情連作集。

【目次】(「BOOK」データベースより)

モーニングサービス/南風吹く/祭のあと/父親たち/こんなもんぢやい/冬三日月

感想 

   江戸情緒の粋と下町人情の暖かさ。
   美味しいコーヒーとナポリタン。
   喫茶店「カサブランカ」の常連さんたちと
   喫茶店の夫婦の醸し出すくつろいだ雰囲気。

   いいですねぇ、この空気。
   ちょっと訳ありであっても包み込んでくれる。
   少し道を外れたことをしようとすれば
   びしっと意見をしてくれる。

   そんな「カサブランカ」。
   私も行ってみたいです。
   続編ありますよね?

   澄江さんのウォーキングコース
   (吉原〜桜橋〜向島〜業平橋〜言問橋〜浅草)を
   散歩してみたいな。
   風景をこの目で見てみたい。
   そして歩いた後はカサブランカでモーニング!


俳風三麗花  三田完    




俳風三麗花

単行本版 2007年4月発行 文藝春秋 324p
文庫本版 2009年9月発行 文春文庫 350p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

昭和7年夏、秋野暮愁が主催する暮愁庵句会で出会った三人娘ー大学教授の父を亡くしたばかりの阿藤ちゑ、東京女子医学専門学校の学生・池内壽子、そして浅草芸者の松太郎。句会を通して友情を育む娘たちの恋模様を、古き良き東京を背景に瑞々しく描く。読めば思わず一句詠みたくなる、出色の“句会小説”。

【目次】(「BOOK」データベースより)

とら、とら、とら/おんな天一坊/冬薔薇/艶書合/春の水

感想 

   昭和初期、とある句会に集う
   20代前半の乙女3人の友情と恋の物語です。

   香気あふれるというのかな、粋で教養があって上品です。
   昭和初期の人々のたたずまいが美しいですね。

   3人は俳句は手慣れたものだけど恋に関しては奥手で、
   その差が楽しい。

   俳句を詠む過程も詳しくて興味深かったです。
   私も何か一句、と思いましたが 難しいです(笑)。
   
   続編『草の花』も読もうと思います。

   
   草の花