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生者の行進  石野晶   



生者の行進

生者の行進
著者:石野晶
価格:756円(税込、送料込)
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2012年6月発行 ハヤカワ文庫JA 345p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

美しく奔放な従妹の冬子に、隼人は高校生にいたる今まで、悩まされていた。冬子は友達を作らず、隼人が親しい友人を作れば恋を仕掛けて奪い捨てる。そんな冬子が初めて連れてきた女友達が美鳥だった。だが隼人の目前で、美鳥がドッペルゲンガーを見たと言って倒れ…喪った命と絶望の記憶に苛まれる少年少女が出会うとき、幼い心に刻まれた罪の時間が動き出す。痛ましいまでに繊細な、煌めく若者たちの青春群像ミステリ。

【感想】

   人に言えない罪を抱える男女高校生4人の
   恋と友情と死と生をめぐるミステリ。

   4人が出会うことによりたちのぼる過去。
   
   過去にとらわれ、今を生き難い彼らが痛々しくて、
   でも目を離せなくて、
   息をつめるようにして読みました。

   ふぅ。
   暗いけれど好きです。

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パークチルドレン  石野文香 




パークチルドレン

2007年10月発行 小学館 239p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

ひとりぼっちだった15歳の水香は、閉鎖された遊園地で仲間に出会い、初めての恋をした。そして突然、親友の千夏が事故死し、水香は千夏が妊娠していたことを知る。お腹の赤ちゃんを代わりに産んでほしい…!?水香は、千夏の最後の願いを叶える約束をするが-。大切な人を守るために、何ができるだろう?全編に「愛しさ」が満ちあふれる、期待の新人によるみずみずしい感動作。第八回小学館文庫小説賞受賞作。

感想 

   作者は『月のさなぎ』の石野晶さん。

   居場所が見つけられない子供たちが集まる
   閉鎖された遊園地。
   そこで彼らは何事もなかったように自分たちを解放する。
   でもそれは終わりの予感をはらみつつ。

   透明で美しい壊れそうな何かを抱えながらも、
   前に進む物語。

   親の再婚に伴い引越してきた高校生・水香は
   街をさまよっているうちに遊園地に入り込み、
   同級生・千夏や同い年の男子生徒・直澄と知り合う。

   そこで水香は自分の喪失感を埋めてくれる
   大切なものを手に入れます。

   後半はいきなりのファンタジー展開。
   でもそれは命が大事なことや、
   大切なものを守ることの尊さを伝えてくれて
   美しいシーンでした。


月のさなぎ  石野晶  



森の学園に隔離された性別のない生徒たち。突然の恋と逃避行、謎の熱病、礼拝堂の黒い聖像――蝶になる前の一瞬を描ききる、はかない箱庭のミステリー。


月のさなぎ

2010年11月発行 新潮社 262p

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

森の中の学園に隔離されて育った、性別のない子どもたち。成人するにつれ性別が確定し、ひとり、またひとりと巣立っていく。年に一度の降誕祭を前に「学園の貴公子」と称される薄荷は、外界から侵入してきた少年と恋に落ちた。森への逃避行、フラッシュバックする記憶。17歳の身体と心は、意思とうらはらに変わりはじめる…。第22回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。

感想

   寄宿舎のような学園で隔離されて育つ
   「月童子」と呼ばれる子どもたち。
   日々のおつとめや 教祖の降誕祭の劇の練習などに
   励む毎日。
   それぞれの秘めた思いに悩みながらも
   学園での生活を過ごしている。

   透明感のある清らかな雰囲気のお話ですが
   学園内で起こった殺人事件を機に
   月童子やこの学園の存在意義が
   明らかにされていき
   登場人物も 新たな自分を見つけていきます。

   薄荷と空と小麦という
   主要な三人の月童子それぞれの
   個性を生かした 学園もののファンタジーでした。

   表紙の絵は ちょっと怖いですけれど
   内容はぜんぜん怖くないです。